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特集

「ここではないどこか」へ行きたい! 旅に出られない今こそ、読みたい1冊。尾崎英子著『ホテルメドゥーサ』への、しみじみ共感の感想が続々!

フィンランドの森の中に佇む小さなホテルを舞台に、人生をやり直したい4人の日本人男女の人生の選択を温かい筆致で描く、『ホテルメドゥーサ』。「ここではないどこか」へ本当に行けるとしたら、あなたならどうする? 尾崎英子さんの『ホテルメドゥーサ』を読んだ読者からの感想を一部紹介します。


書影

尾崎英子『ホテルメドゥーサ』


登場人物ひとりひとりの生い立ちや経験は、すべてではないにしても何らかの自分の過去と相似していると思わされるところがあった。まるで自分の汚かったり脆い部分を重ね見るようで読み進めるのが辛く、時間がかかった。全員が未知への岐路に立たされたところからようやく、自分の選択してきた人生がたとえ間違った選択をしていたとしても、否定しなくて良いんだなと感じられた。この先の未知の選択も、きっと否定しなくて良いものなのかもしれない、そう思わせてくれた一冊。
(A.K 女性 30代)
4人それぞれ心に悩みを抱えた人が、この旅で生まれ変われそうな予感がして面白く読めました。
(か~こ 女性 60代)
変わりたいと思いながらも日々の生活に追われ、平凡に生きている登場人物が自分と重なりました。そこに一発チャンスで異次元に行けるとしたら、私はどうするのだろうか? 今の生活に不満はあるけれども、全てを置き去りにして飛び込む勇気があるだろうか? 考えさせられました。
(ももちょっきり 女性 40代)
一人旅、それも行ったことのない海外の土地への一人旅は自分を見つめ直す機会だと思っています。解説にもあるように、よく自分探しと言われますが、異文化に触れる、見たことない場所を目指し自分の可能性を知るのは、自分が何を大切にし、何を求めているのかを知る機会でもあると思うのです。見たことのない場所を目指した典江さんの思考の過程と結果は腑に落ちるものでした。
(まめ 女性 30代)
主人公の翻弄されて色々悩むところは共感できたが、異次元の世界の話が聞きたかった。
(いく 女性 40代)
日々の悩みが吸い取られるような感覚で読みました。人生に自信を持つ、自分の道は自分で決める、当たり前だが忘れてた。
(しおむ 女性 30代)
もし、異次元にいけるとしたら、私ならどうするだろう。謎の言葉に導かれ、本当に異次元があるのなら行ってみたいと集まってきた登場人物たちの事情はさまざま。物語の中には、生き方に対して心に響く言葉がたくさんちりばめられていて、胸に刺さります。人の数だけ色々な人生があり、私たちは常に、どうあるべきか、どうしたいのか、どうしたらいいのか、選択に向き合いながら生きている。でも、どんな選択も決めるのは自分。そこから新たに始まると気づかせてくれます。彼らの今後に思いを馳せながら、ちょっぴり不思議な感覚の心地よさに浸っています。
(びび 女性 30代)
私ならどおする? 毎日の生活から出来るなら逃げたいと思っていたけど、こんなホテルがあって実際に異次元に行けるとなればちょっと腰が引けるかも。しっかり自分を見つめることが出来たかもしれない。
(ツッチー 女性 60代)
フィンランドの森の奥、クラゲの意味を持つホテルメドゥーサへ導かれるように集まった男女4人。各章でそれぞれの人生が語られ、少しの虚無感を抱えつつも決して不幸でも切羽詰まっても居ない4人が異次元へ向かうのか。読後すべてが明らかになるわけではないけれど、どの選択も正しいと思える収まりの良い印象だった。好きなセリフは「この世界の良い所は後戻りできないところ」。人生は公平でも均等でもないけれど、一方向に流れる時間だけは誰にでも平等に与えられていると言う事実に救われるような気持ちになった。
(きょん 50代 女性)
4人がそれぞれの事情を持って、そのホテルに集まり、異次元に行く者、この世界に留まる者と別れた訳だが、私ならどうするかと考えながら読んでみた。燕さんのように相手が死んでも会いたいと思う人もいないし、久遠さんのように自分の道を進む勇気も無い。矢野さんのように逃げねばならないほどの事をやらかしてもいない。一番近く感じられたのは梅林希羅々さんの自信がなく自分の居場所を見失った所。そして、一度は行くと決意しても最終的にこちらに残ることを選択した所だと思う。一歩を踏み出す事が出来なくても、これからの日々がきっと変えられる。そんな決意と強さを感じた。
(SOHO 60代)
あっさりした文体でするする読んでいくと、ハッとさせられるような一文がさりげなく隠れていて、深みのある作品でした。日常と非日常のバランスも良く、ファンタジーの雰囲気もありつつ地に足のついたリアリティもあり、心地よい読後感でした。登場人物たちのように、日々いろいろ悩んだり迷ったりしていても、大きな選択を迫られたときにこそ、本当に自分が望んでいることが何なのか分かるのかもしれないなと感じました。また、描かれていた北欧の森も、とても美しかったです。
(sayapy 20代 女性)
フィンランドの森の中。ホテルメドゥーサが目印。異次元の別世界へと通じるどこでもドアがあるという。様々な事情を抱え導かれた4人の最後の選択が気になって一気に読んでしまった。一番印象に残ったのは、久遠典江のお話。『それぞれが望むところで息災であれば、それでよし』日本にいようと異次元の世界であろうとも、夫婦・親子であることに変わりはない。それぞれの場所で、それぞれのやりたいことに夢中になって、またいつか、どこかで再会できた時に、それまでのことを報告し合えればいい。今のコロナ禍の私たちとも少し重なってこの言葉に元気をもらえた。『大きな肯定に包まれた物語』、4人のそれぞれの選択の物語を、自分ならどうするかなんて考えながらぜひ読んで欲しい。最後に別世界のあっちの人たちの思いがけない姿にくすっと笑えます。
(さくら 50代)
似ていない4人が過ごした人生それぞれに、少しずつ自分と共通するものがあるのだと思います。そのため各人に共感したり反発したくなります。不思議な雰囲気の本で楽しく読ませていただきました。ありがとうございました。
(よたろう 男性 60代)
とても不思議なお話でした。自分ならどうするかな…と考えました。くらげキャラメル、どこかで商品化しないでしょうか。とても食べてみたいです。
(にし 女性 40代)
異次元に行けるといわれたら、自分はそこへ向かうだろうか。4人それぞれが各々の抱えた想いを胸に、ホテルメドゥーサへとやってくる。四人四様の人生と、このホテルでの巡り会いが読後、人知れず心を温めてくれた。こんな時代だからこそ、この4人と、ひとつのホテルに思いを馳せ、少しの間本の世界で温もりを感じてほしい。
(雨 女性 20代)
「異次元」なんてとてもSFっぽいキーワードのお話なのに、読み終えた後は、なぜかほっこりした気分になり、フィンランドの森になら、こんなホテル本当にありそうと思えてしまう、不思議な作品でした。4人それぞれの決断に、どんな答えも、どちらが負けとか、正しいとかじゃなく、自分で必死に決めることが大切で、人生は自分で変えていけるものなんだ、と勇気をもらいました。「異次元」に行きたいかどうかはまだ答えがでないけど、こんなホテルがあるなら行ってみたいなと思いました。
(むー 女性 30代)
フィンランドの森の場面から始まり、4人それぞれの過去が明らかにされていく。その中でさまざまな伏線が張られており、繋がっていく。読み進めていくうちにどんどんストーリーに引き込まれていき、自分もフィンランドの森、ホテルメドゥーサにいるような感覚になった。人生悩みも不安も後悔もあるが生きていることの尊さを感じた。
(メロンパン 女性 30代)
これは、今までの冒険ものでも、失踪ものでも、異世界ものでも、ファンタジーでも、救いの話でもない。終始、誰もがぶつかりそうな現実的な問題と、希望への世界の存在の間をゆらゆらと泳いでいる。これは、ほんとうなのか、幻なのか。読んでいるこちらも、これは本の中だけに存在するフィクションであるはずなのに、コロナの影響でより遠く感じるようになった異国の地フィンランドに実際あるホテルなのではないかと、異世界の存在を信じたい気持ちになってくる。また、伏線を伏線と感じない作者の筆力に脱帽。二度読みしたくなる。
(椎良麻喜 40代)
「心が解き放たれる」ゆるい物の考え方が快い。昨今のコロナ世界の緊張を解き放つ力を持った、ちょっと不思議でユーモアのある話。人間というのは、それぞれが外見からは思いもよらない人生を歩んでいるのかもしれない。4人の登場人物を見ていて思った。心のソーシャルディスタンス。4人の関係性は踏み込みすぎず、無関心過ぎずで好ましい。人は自分のことだけで精一杯になると、他の人に対して中立的になれるのかも知れない。それは逆に言えば、他者への大らかさであり、他人の生活をやたらに詮索しない個人主義となるのだろう。こういう世界というのも悪くない。この世界に宇宙人が混じっていても少しもおかしくはないという不思議な心境になってくる。
(Ottoさん 男性 70代)
深層心理に問い掛けられる物語で、考えさせられながらも最後まで楽しい時間を過ごせました。4人のそれぞれ色のある選択が、ドキドキと驚きと感動で感情が揺さぶられた。人生観が変わる1冊でした!
(レッドパンダ 男性 30代)
「居場所がない」「私のいる場所はここではない」と現実に違和感を覚えている多くの人々がここにいる。ここではないどこかの空気が吸ってみたくなったら、ホテルメドゥーサに。
(ぱお 男性 50代)
異次元への扉があると言うフィンランドの『ホテルメドゥーサ』4人の登場人物の想いに触れ、どんな選択をするのかと結末がとても気になった。4人の選択は、とても清々しい結末だったと思う。私なら、どうしたかな?
(たんちゃん 女性 50代)
ふんわりと奇妙でちょっとあやしげな物語をあっという間に読んでしまいました。どこかに行くことがためらわれるこの時期ここではないどこかや、たどり着ける遠い遠いどこか、自分が過ごした場所もまとめて「面白い場所」と思える懐の広い物語に出会えました。
(書泉ブックタワー 山田麻紀子)


尾崎英子『ホテルメドゥーサ』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322002001026/


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