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特集

「ONE TEAM」流行語大賞決定! 専門メディア編集長がオススメする「ラグビーが楽しくなる」書籍7選

ワールドカップで日本代表が快進撃を続けて、今、ラグビーが盛り上がっています。今回の連戦連勝でラグビーファンになった人も多いのでは?
でも、好きになってはみたものの、「ルールが難しくてよくわからない」「こんな初歩的なことを人に聞いたら恥ずかしいのでは」と、悩んでいる人も多いかもしれません。
そこで、今回は、ファンになったばかりの人から、長年ファンを続けている人まで、それぞれのツボにピタリとはまるようなラグビー本を紹介します!

文/永田洋光(週刊メールマガジン『ラグビー! ラグビー!』編集長)


【初級編】ゼロから知りたい人にオススメの2冊

競技ルールや用語などをゼロから解説。今回のワールドカップで初めてラグビーを見たという人にも、初観戦からためになる入門本です。

『ラガーにゃん1 猫でもわかるラグビー入門〔初級編〕』
そにしけんじ/ラグビー解説 廣瀬俊朗
光文社 定価:本体800円+税
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334950675

猫の“カワイイ失敗”に癒やされながらラグビーがわかる!
猫がラグビーをやったら――ラグビーと猫が好きな人間なら一度は考えたことがあるはずの“妄想”を、赤白のジャージーを着た猫たちが現実化。「猫スクラム」や「猫ラインアウト」などの絵を見ると、スクラムやラインアウトのメカニズムが「あ、そうだったのか」とすぐわかります。マンガの隣に添えられた解説も、短いけれどもポイントを押さえていて、ラグビーの“およそのところが”すぐわかる作りになっています。

『ラグビーは3つのルールで熱狂できる』
大西将太郎
ワニブックス 定価:本体1100円+税
https://www.wani.co.jp/event.php?id=6380

「知識」ではなく、「流れ」を押さえて、ラグビーの面白さを知る!
こちらは、猫ではなく、元日本代表選手で現在は解説者として活躍している大西将太郎さんが、ラグビー初心者と対話をする形で、ラグビーの基本的な楽しみ方を説明している本です。しかも、ルールや具体的なプレーの解説だけではなく、『テレビ観戦でのギモンに答える』といった章(Chapter 6)があるのが嬉しいところ。これまでの解説書や入門書がどうしてもプレーヤー目線に偏りがちだったので、テレビ観戦派には嬉しい一冊です。

【中級編】ラグビー観戦にハマった人たちに読んでもらいたい2冊

ルールや用語を覚えても、実際にゲームを見ると「今なにやってるんだ?」と思ってしまう人、長年なんとなく好きで見てきたけれど、もっと詳しく歴史や文化を知りたい人、日本のラグビーには詳しいけれど、世界のラグビーにはあまり触れてこなかった人にオススメしたいのがこちらです。



『ラグビー 知的観戦のすすめ』
廣瀬俊朗
角川新書 定価:本体840円+税
https://hc01.ohp.kadokawa-isys.jp/product/321904000022/

ドラマ出演に、解説に、大活躍の元日本代表キャプテンによる観戦術!
ラグビーを楽しむにはどういう見方をすればいいのかを、ドラマ『ノーサイド・ゲーム』で浜畑譲を演じた廣瀬俊朗さんが解説したのが本書。こちらはポジションをキャラクターで説明したり、『なぜパスを放るのか』『なぜキックを蹴るのか』という素朴な疑問を、プレーヤーの立場からわかりやすく説明しています。ラグビーを巡る文化的な背景や社会的背景にも触れているので、日本代表と海外の強豪との対戦を見るときにも、相手の特徴やどんな国なのかといったことがわかる作りになっています。読めば、ちょっとしたウンチクを語りたくなるのが、特徴です。

▽関連記事
W杯開幕直前! 元ラグビー日本代表主将・廣瀬俊朗『ラグビー知的観戦のすすめ』試し読み
ドラマ「ノーサイド・ゲーム」でも話題の廣瀬俊朗『ラグビー知的観戦のすすめ』刊行記念トークイベント

『楕円球と地球 ~ラグビーがあるということ~』
出村謙知
実業之日本社 定価:本体1800円+税
https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-33875-0

世界のラグビーを知るフォト・ジャーナリストが切り取ったラグビーシーン!
ラグビーの面白さは、実は自分たちの代表チームが世界で勝つところにある――そんな簡単な真実に気づかされたのがワールドカップでした。「ルールが難しくて……」と敬遠していた人も、日本代表が勝ち進むにつれてテレビの前に釘付けになったのがその証拠。本書では、ルールやポジションといった解説を抜きにして、さまざまな国で子どもたちがラグビーボールと戯れる様子を写真でそのまま見せてくれます。自分の顔よりも大きなボールを両手に持って走る子どもの笑顔を見れば、ラグビーに対して感じていたハードルが一気に下がる。そういう写真集です。


【上級編】レジェンドを知ることで日本ラグビーのルーツをたどる3冊!

日本では、なぜか元号が改まると、ラグビー日本代表が歴史的な金星を挙げるという不思議な出来事が起こります。昭和から平成へと移ったときには、秩父宮ラグビー場で来日したスコットランド代表を28対24と破る大金星が生まれ、平成から令和に変わった今、ワールドカップで日本の快進撃が続いています。元号が改まることとラグビーの金星に直接的な相関関係はありませんが、これから紹介する3冊は、昭和から平成へと時代が移り変わった“境目”の出来事の数々に深く関係があるのです。

『理不尽に勝つ』
平尾誠二
PHP研究所 定価:本体1300円+税
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-80165-0

「ミスター・ラグビー」が自らのルーツから説き起こす「理不尽」との戦い方!
2016年10月20日に、53歳の若さで亡くなった平尾誠二さんは、長い間日本ラグビーの「顔」として活躍していました。そのきっかけとなったのが、どちらもキャプテンとして率いた、昭和63年度(1988年度)から始まった神戸製鋼の日本選手権7連覇と、同時期に日本代表でスコットランドを破り、ワールドカップでジンバブエから初勝利を挙げたことでした。だから、リーダー論などの著作は多いのですが、本書は低成長社会となった今の日本を生きる若い人たちに向けて、筋肉だけではなく心も『負荷をかければそれだけ強くなる』(P172)と、エールを送っているのが特徴的。伏見工業高校時代に練習をサボって家でテレビを見ていたエピソードも紹介されています。

『宿澤広朗 勝つことのみが善である ―全戦全勝の哲学―』
永田洋光
文春文庫 定価:本体638円+税
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167753955

ラグビー界と金融界に巨大なインパクトを与えたカリスマ指導者の軌跡!
宿澤広朗さんも、2006年6月17日に登山中に55歳で急逝されたラグビー界の「巨人」です。というより、元号が平成に改まった直後の1989年に、平尾誠二さんを日本代表のキャプテンに任命して監督就任から3か月でスコットランドを破り、それから2年8か月の強化の末に、日本にワールドカップ初勝利をもたらした人物――と言った方が、わかりやすいかもしれません。亡くなる直前には三井住友銀行の専務取締役に就任と、銀行員としても大きな実績を残して、究極の「二刀流」を成し遂げた人物です。今の日本代表に至る強化の流れを知る上でも参考になります。

『ラグビー  荒ぶる魂』
大西鐵之祐
岩波新書 定価:本体760円+税
https://www.iwanami.co.jp/book/b267867.html

「展開・接近・連続」理論を確立した「ジャパンウェイ」の創始者!
ワールドカップでもよく見られる人数を減らしたショートラインアウト。ところがこれ、メイド・イン・ジャパンの技術なのです。体格に劣る日本人が世界で戦うためにどうすればいいのか――その命題を一生かけて追究した大西鐵之祐さんが、1968年のニュージーランド遠征でオールブラックスジュニアを破り、71年には来日したイングランド代表と双方ノートライの3対6という死闘を繰り広げた過程で編み出したのです。このときの戦い方は、あのエディー・ジョーンズさんも注目して、ジャパンウェイを構築する際に参考にしています。そんな大西さんが、87年の第1回ワールドカップ開催と、その年のシーズンの早稲田大学日本選手権優勝を受けて語り下ろしたのが本書です。大西さんが早稲田大学の監督をしていた時代の教え子が宿澤さんで、本書が刊行された88年度に平尾さん率いる神戸製鋼が初優勝したという事実は、なにか日本ラグビーを巡る不思議な因縁を象徴しているようです。

2019/12/02 記事追記


紹介した書籍

カドブンノベル

最新号 2020年1月号

12月10日 配信

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