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年末が近づくとエンタメの文芸編集者達がそわそわ結果を待ちわびるのが、出版社や文芸評論家によるミステリーランキング。
これらのランキングは、全国の書店員、作家、文芸評論家、各大学ミステリー研究会等の皆様が、今年度最も面白かったミステリー作品に投票し、その得票数や協議で選ばれます。つまり、ランクインすると「絶対読んで間違いない傑作」というお墨付きを与えられ、本の注目が格段に上がる為、その後の販売にとても大きな影響を与えるのです。
そんな出版界における名だたるミステリーランキングで、今年はKADOKAWA大旋風が吹き荒れました。
まず、30周年に突入する信頼と実績のブックランキング「このミステリーがすごい! 2018年版」国内編では、BEST20の中にKADOKAWA作品は何と8作品ランクイン!
第4位 貴志祐介『ミステリークロック』
第5位 古処誠二『いくさの底』
第6位 有栖川有栖『狩人の悪夢』
第12位 深町秋生『地獄の犬たち』
第13位 宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』
第17位 米澤穂信『いまさら翼といわれても』
第18位 相沢沙呼『マツリカ・マトリョシカ』
第18位 太田愛『天上の葦(上下)』
更に、全国のミステリー通、書店員といった目利きたちが選んだ「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門では、4作品がランクイン!!
第4位 有栖川有栖『狩人の悪夢』
第7位 伊坂幸太郎『AX アックス』
第8位 米澤穂信『いまさら翼といわれても』
第10位 貴志祐介『ミステリークロック』
■「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門
http://bunshun.jp/articles/-/5251
更に更に、日本を代表するミステリー評論家である杉江松恋氏、千街晶之氏、若林踏氏が決める「bookaholic認定2017国内ミステリーベスト10」では、6作品もランクイーン!!!
第1位 貴志祐介『ミステリークロック』
第2位 深町秋生『地獄の犬たち』
第4位 有栖川有栖『狩人の悪夢』
第5位 佐藤亜紀『スウィングしなけりゃ意味がない』
第6位 池上永一『ヒストリア』
第9位 古処誠二『いくさの底』
■「bookaholic認定2017国内ミステリーベスト10」
http://www.bookaholic.jp/post-3447/
この結果について、「bookaholic認定2017国内ミステリーベスト10」の主催者で、各種媒体でミステリー時評も行う杉江松恋さんは、
「おっ」と思うようなミステリーを読むとKADOKAWAの本、という発見がたびたびあったのが2017年だった。よくぞこの人にこれを書かせてくれた、という小説であったり、作家の新たな代表作であったり、それこそミステリー史の里程標として残るべき作品であったり。この水準が落ちぬよう、我々はKADOKAWAを見張り続けなければなりますまい。
とKADOKAWA作品の好調ぶりを振り返りました。
カドブンではこれら傑作ミステリのインタビュー、試し読みなどの記事もお読み頂けます。
【「bookaholic」1位、「このミス」4位】
貴志祐介『ミステリークロック』インタビュー
【「このミス」5位、「bookaholic」9位】
古処誠二『いくさの底』インタビュー
【「bookaholic」2位、「このミス」12位】
深町秋生『地獄の犬たち』刊行記念対談 with薬丸岳
【「文春ミステリ」7位】
伊坂幸太郎『AX アックス』インタビュー
『AX』試し読み
【「bookaholic」6位】
池上永一『ヒストリア』インタビュー
2017年のKADOKAWAのミステリーは空前絶後の傑作揃い!年末年始の休暇中に読書を、とお考えのあなた。ぜひ上記の小説の中から選んでみてはいかがでしょう。