ブックコンシェルジュ
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情報を奪い合え。「サイバーミステリ小説5選」
――ここだけの秘密だよ。
――約束だよ。
――(スタンプ)
言葉がのるのが手紙なら、秘密の中身も約束の詳細も、他者が知ることはないはずです。くしゃくしゃにしてしまえばしばらくは、燃やしてしまえば永遠に、知られることはなくなります。
けれどたいていの言葉は電波にのって届けられるようになり、私たちはいつの間にか、誰かに見られて読まれて聞かれて集められて晒されて狙われて疑われるリスクのなかで生きるようになりました。
そんなことはないから大丈夫、と安心しながら本を開くあなたの心を満たす感動までは、どうか誰にも覗かれませんように。
今回ご紹介するのは、サイバー犯罪など、コンピュータやインターネットにかかわる事件や謎が登場する、5つのおすすめミステリです。
誰にも奪われないように。おすすめの「サイバーミステリ小説5選」
辻寛之『終末のアリア』(KADOKAWA刊)
新時代のテロと、「神」に護られた容疑者。本当の敵は、どこにいる――?
2021年9月11日午前8時46分、国会議事堂に無人偵察機が墜落・炎上した。
同時多発テロから20年後のこの日、誰が何を目的にテロを起こしたのか? そしてなぜターゲットは日本なのか――。
奇しくも同じ日、アメリカが国際指名手配するイスラム過激派テロリスト・赤星瑛一が警視庁に出頭していた。このままではCIAに暗殺される、身の潔白を証明させてほしいと保護を求めてきたのだ。
警察はテロ犯の疑いをもって赤星の身柄を拘束するも、その後に次々とサイバーテロが発生、取調室の赤星は「神の裁き」だと繰り返すばかりで犯人像はまったく掴めない。
首相官邸、防衛省、警察庁は一枚岩になりきれず右往左往、具体的な対策を打ち出せないでいるうちに、東京の電力供給がストップし、国民生活にも被害が及び始める。
大混乱の最中、追い打ちをかけるように北朝鮮のミサイル発射を知らせる警報が鳴る・・・・・・。
突如訪れた国家と世界の危機に、「平和の国」日本はどう立ち向かうのか。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322008000198/
藤井太洋『ビッグデータ・コネクト』(文春文庫刊)
いま、そこにある個人情報の危機を描く警察小説
行政サービスの民間委託プロジェクトを進めるエンジニアが誘拐された。サイバー犯罪捜査官とはぐれ者ハッカーのコンビが個人情報の闇に挑む。
志駕晃『あなたもスマホに殺される』(角川文庫刊)
このSNSにハマったら、終わり。
中学教師・鈴木のスマホに、ある日「自殺相談室」という怪しいSNSから招待が届いた。自殺志願者の匿名の相談に、4択から1つ意見を選び答えていく中で、鈴木は他人の人生を覗き見るような感覚の虜になっていく。しかし、担当クラスの女子生徒・雨宮を招待して以降、いつのまにか「自殺相談室」が学校中に蔓延し、ついには新人教師の山本が自殺してしまい……。あなたも他人事ではいられない、驚愕のサイバー・ミステリー!
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321809000181/
誉田哲也『背中の蜘蛛』(双葉文庫刊)
高度化する情報社会における警察捜査を重厚に描いた警察小説。第162回直木賞候補作、待望の文庫化。
東京・池袋で男の刺殺体が発見された。警視庁池袋署刑事課長の本宮は、捜査の過程で捜査一課長からある密旨を受ける。その約半年後、東京・新木場で爆殺傷事件が起きる。やがて容疑者が浮上するが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その流れに違和感を抱く。そしてまた、管理官となった本宮も違和感を覚えていた。捜査の裏に、いったい何があったのか——。
著:フレデリック・フォーサイス、訳:黒原敏行『ザ・フォックス』(角川文庫刊)
ミッションはシステム侵入。標的は、イラン、北朝鮮、ロシアの軍事機密。
米国家安全保障局の不可侵と思われたシステムに侵入したのは、英国の18歳の若者だった。引き渡しを要求する米国。英国安全保障のアドバイザーであるウェストンは、英米両首脳に〈トロイ作戦〉と名付けた諜報活動を提案、この天才ハッカーに任務を与えた。コードネームは〈フォックス〉。手始めにロシアの巡洋艦をハッキングしたフォックスは、対外情報局に命を狙われることになる。実在事件を基にした、緊迫の国際軍事サスペンス。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322201000575/
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