ブックコンシェルジュ
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“司法”がミステリを輝かせる。編集部おすすめの「リーガル・ミステリ5選」
警察小説とも、本格ミステリとも、ハードボイルドとも一味違う、“リーガル・ミステリ”小説
“リーガル・ミステリ”というジャンルをご存知でしょうか。
“リーガル”、つまり“法律に基づく”テーマやトリックが組み込まれたミステリのことです。
自らの正義で事件と向き合う検事や、食い違う証言を繋ぎ合わせて真相に迫る弁護士。
法の隙間を縫う犯罪計画や、法廷で巻き起こる大逆転劇。
それらが組み合わさったとき、読者が目にするものはいったい何なのか――。
警察小説とも、本格ミステリとも、ハードボイルドとも一味違う、
“リーガル・ミステリ”だからこそ堪能できるミステリ体験があるのです。
編集部おすすめの”リーガル・ミステリ”を5作、ご紹介します。
その事件は、法の目をかいくぐる――? 傑作揃いの「リーガル・ミステリ」5選!
大門剛明『シリウスの反証』(KADOKAWA刊)
冤罪救済チームが、難攻不落の再審請求に挑む。迫真の社会派サスペンス。
冤罪被害者の救済活動に取り組む、弁護士や学者などのスペシャリストで構成された団体「チーム・ゼロ」のもとに、無実を訴える一通の手紙が届く。それは平成8年に岐阜県郡上郡で起きた一家四人殺害事件の犯人として、死刑判決を受けた死刑囚・宮原からのものだった。理想に燃える若手弁護士・藤嶋翔太は事件について調べ始め、信頼の置けない科学捜査や心理的なバイアスなど、様々な要素から真相を手繰り寄せるが――。冤罪における”救済”を問う、迫真の社会派ミステリ!
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322012000540/
新川帆立『倒産続きの彼女』(宝島社刊)
彼女が転職するたび、その企業は必ず倒産する――。『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞作&シリーズ累計48万部突破、『元彼の遺言状』続編!
山田川村・津々井法律事務所に勤める美馬玉子。事務所の一年先輩である剣持麗子に苦手意識をもちながらも、ボス弁護士・津々井の差配で麗子とコンビを組むことになってしまう。
二人は、「会社を倒産に導く女」と内部通報されたゴーラム商会経理部・近藤まりあの身辺調査を行なうことになった。ブランド品に身を包み、身の丈にあわない生活をSNSに投稿している近藤は、会社の金を横領しているのではないか? しかしその手口とは? ところが調査を進める中、ゴーラム商会のリストラ勧告で使われてきた「首切り部屋」で、本当に死体を発見することになった彼女たちは、予想外の事件に巻き込まれて……。
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
深木章子『敗者の告白』(角川文庫刊)
食い違う証言が導く真相とは!? "告白"だけで構成された大逆転ミステリ
とある山荘で会社経営者の妻と8歳の息子が転落死した。夫は無実を主張するも、容疑者として拘束される。しかし、関係者の発言が食い違い、事件は思いも寄らない顔を見せはじめる。遺された妻の手記と息子の救援メール。事件前夜に食事をともにした友人夫妻や、生前に妻と関係のあった男たちの証言。容疑者の弁護人・睦木怜が最後に辿り着く、衝撃の真相とは!? 関係者の“告白”だけで構成された、衝撃の大逆転ミステリ。
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321701000363/
柚月裕子『検事の信義』(角川文庫刊)
孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー!
検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。被告人は実業家の非嫡出子で腕時計は形見に貰ったと主張、それを裏付ける証拠も出てきて、佐方は異例の無罪論告をせざるを得なくなってしまう。なぜ被告人は決定的な証拠について黙っていたのか、佐方が辿り着いた驚愕の真相とは(「裁きを望む」)。
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322103000612/
小泉喜美子『弁護側の証人』(集英社文庫刊)
日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作がいま甦る。
ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子(なみこ)は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。真犯人は誰なのか? 弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
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