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特集

【ブックガイド】どの家族にも、秘密がある―― 胸騒ぐファミリーミステリー7選

家族、ってなんでしょうね。
家の族、すなわち、群れて、特定の場所に縛られるひとたち。なんだかこわい。
家族を題材にしたミステリーにもホラーにも名作が多いのは、きっとみんな心のどこかで「なんだかこわい」と思っているからなんじゃないでしょうか。うっすらとした恐怖と、問答無用の慕わしさが同居する空間で、謎は熟成し、動機は着々と臨界点を迎える。
いよいよ事件だ、となっても、完全に割り切れる答えがあるとは限らない。
解決のその先に、さらにこわいことが待っているのかもしれない。
――そういうのって、なんというか、人間だなあ、と思いませんか?
ひとがひとである限り、家族の謎はこよなくおそろしく、不謹慎にも面白い。
そんな、愉しい毒に満ちたエンタメの第一人者、中山七里さんの新刊刊行に寄せて、負けないくらい不穏で面白い家族ミステリたちを集めました。
あ、なんか今日家に帰りたくないかも……。

どの家族にも、秘密がある―― 胸騒ぐファミリーミステリー7選

中山七里『棘の家』(角川文庫)



家族全員、容疑者。人間の裏の顔を描く家族ミステリ。

穂刈は、クラスで起こるいじめに目を逸らすような、事なかれ主義の中学教師だった。
しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。
加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。
そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。
追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322410000623/

雫井脩介『望み』(角川文庫)



息子は殺人犯か被害者か――。究極の一気読みミステリ。

年頃の息子と娘を育てながら平穏に暮らしていた石川一登・貴代美夫妻。9月のある週末、息子の規士が帰宅せず連絡が途絶えてしまう。警察に相談した矢先、規士の友人が殺害されたと聞き、一登は胸騒ぎを覚える。逃走中の少年は二人だが、行方不明者は三人。息子は犯人か、それとも……。規士の無実を望む一登と、犯人でも生きていて欲しいと願う貴代美。揺れ動く父と母の思い――。心に深く突き刺さる衝撃のサスペンスミステリー。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321901000155/

横溝正史『犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5』(角川文庫)



血の系譜をめぐる悲劇、日本の推理小説史上の不朽の名作!!

信州財界一の巨頭、犬神財閥の創始者犬神佐兵衛は、血で血を洗う葛藤を予期したかのような遺言状を残して永眠した。佐兵衛は生涯正室を持たず、女ばかり三人の子があったが、それぞれ生母を異にしていた。一族の不吉な争いを予期し、金田一耕助に協力を要請していた顧問弁護士事務所の若林がやがて何者かに殺害される。だが、これは次々と起こる連続殺人事件の発端にすぎなかった!

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/199999130405/

伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫)



最強の殺し屋は――恐妻家。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321903000419/

浅倉秋成『家族解散まで千キロメートル』(KADOKAWA)



〈家族の嘘〉が暴かれる時、本当の人生が始まる。どんでん返し家族ミステリ

実家に暮らす29歳の喜佐周(きさ・めぐる)。古びた実家を取り壊して、両親は住みやすいマンションへ転居、姉は結婚し、周は独立することに。引っ越し3日前、いつも通りいない父を除いた家族全員で片づけをしていたところ、不審な箱が見つかる。中にはニュースで流れた【青森の神社から盗まれたご神体】にそっくりのものが。「いっつも親父のせいでこういう馬鹿なことが起こるんだ!」理由は不明だが、父が神社から持ってきてしまったらしい。返却して許しを請うため、ご神体を車に乗せて青森へ出発する一同。しかし道中、周はいくつかの違和感に気づく。なぜ父はご神体など持ち帰ったのか。そもそも父は本当に犯人なのか――?

(KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322309001298/

鈴木悦夫『幸せな家族 そしてその頃はやった唄』(中公文庫)



「これからつぶやくひとふしは とても悲しい物語……」

保険会社のコマーシャル・キャンペーン《幸せな家族》のモデルに選ばれた中道家。しかし撮影はなかなか進まず、やがて不気味な唄の歌詞にあわせたかのように、次々と家族が死んでゆく――

刊行以来、全国各地の少年少女に衝撃を与えてきた伝説のジュヴナイル・ミステリ長篇、奇跡の復刊。

(中央公論新社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.chuko.co.jp/bunko/2023/09/207418.html

永嶋恵美『檜垣澤家の炎上』(新潮文庫)



『細雪』×『華麗なる一族』×ミステリ! 女系が統治する富豪一族で起きた殺人事件。

横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。商売の舵取りをする大奥様。互いに美を競い合う三姉妹。檜垣澤は女系が治めていた。そしてある夜、婿養子が不審な死を遂げる。政略結婚、軍との交渉、昏い秘密。陰謀渦巻く館でその才を開花させたかな子が辿り着いた真実とは――。小説の醍醐味、その全てが注ぎこまれた、傑作長篇ミステリ。

(新潮社オフィシャルサイトより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.shinchosha.co.jp/book/105451/

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