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千早茜『ひきなみ』が第38回織田作之助賞の最終候補作にノミネート!

12月2日(木)に第38回織田作之助賞の最終候補作品が発表され、2021年4月30日(金)に発売した千早茜著『ひきなみ』が選ばれました。
織田作之助賞の選考会は、12月17日(金)毎日新聞大阪本社(大阪市北区)にて行われます。主催は、織田作之助賞実行委員会(大阪市、大阪文学振興会、関西大学、パソナグループ、毎日新聞社(50音順))。

なお、本書は、現代では避けられないリアルな葛藤を描き出した作品として共感を呼び、各種メディアに取り上げられ続々重版がかかるなど話題を集めています。さらに、7月31日には、YouTube番組「ほんタメ」が開催する文学賞、「ほんタメ文学賞・2021年上半期」あかりん部門(純文学・エンタメ)の大賞を受賞しています。第12回山田風太郎賞の候補作にもノミネートされました。

織田作之助賞について

選考委員(五十音順、敬称略)
いしいしんじ、重里徹也、芝井敬司、高村薫、田中和生の五氏

最終候補作品(著者五十音順、敬称略)
朝井リョウ「正欲」(新潮社)
大前粟生(あお)「おもろい以外いらんねん」(河出書房新社)
岸政彦「リリアン」(新潮社)
滝口悠生「長い一日」(講談社)
千早茜「ひきなみ」(KADOKAWA)

※織田作之助賞に関する情報は下記サイトより引用

大阪文学振興会
http://odasaku.com/odasakunosuke.html
毎日新聞社
https://www.mainichi.co.jp/event/culture/odasaku/

『ひきなみ』について

私たち、ずっと一緒だと思っていたのに。彼女は脱獄犯の男と、島から消えた――。


千早茜『ひきなみ』書店店頭用POP(KADOKAWA)

千早茜『ひきなみ』書店店頭用POP(KADOKAWA)


読みどころ 3つのポイント

1.前後半で色の変わる今作には、著者の持ち味であるイマジネーション豊かな描写と、現代では避けられないどこまでもリアルな葛藤の両方が盛り込まれています。
2.「なぜ少女は脱獄犯の男と逃亡したのか」というサスペンスフルな仕掛けに、一気読み間違いなし。
3.「友情」という言葉では簡単にくくれない人のつながりを描き切った、胸揺さぶられる傑作です!

★試し読み公開中
https://yaseijidainote.kadobun.jp/m/md006717f751b

◆あらすじ
小学校最後の年を過ごした島で、よう真以まいに出会った。からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に島から逃げ出し、姿を消してしまう。裏切られたと感じた葉は母に連れられ東京へ戻るが、大人になって会社で日々受けるハラスメントに身も心も限界を迎える中、ある陶芸工房のHPで再び真以を見つける。たまらず会いに行った葉は、真以があの事件で深く傷ついていることを知り――。
女であることに縛られ傷つきながら、女になりゆく体を抱えた2人の少女。
大人になった彼女たちが選んだ道とは?

書誌情報



作品名:ひきなみ
著者名:千早 茜
発売日:2021年4月30日(金)★電子書籍も配信中
定 価:1,760円(本体1,600円+税)
頁 数:264頁
装 丁:大久保伸子
装 画:西川真以子
体 裁:四六判上製 単行本
発 行:株式会社KADOKAWA
初 出:「小説 野性時代」2019年11月号~2020年3月号、2020年5月号~9月号

著者プロフィール:千早 茜(ちはや あかね)


撮影/小嶋淑子


1979年、北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をアフリカ・ザンビアで過ごす。
2008年、『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。09年、同作で第37回泉鏡花文学賞も受賞。13年、『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞を受賞。21年、『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞を受賞。
他の著書に『クローゼット』『神様の暇つぶし』『さんかく』やクリープハイプ・尾崎世界観との共作小説『犬も食わない』、宇野亞喜良との絵本『鳥籠の小娘』、エッセイ集『わるい食べもの』『しつこく わるい食べもの』、新井見枝香との共著エッセイ集『胃が合うふたり』などがある。


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