少年事件担当の警察官・富野とみのが、亡者を祓うパワーを備えた〈鬼道きどう衆〉の末裔・鬼龍きりゅう光一こういちとともに怪事件を解決してゆく人気作、鬼龍光一シリーズ。その待望の新作呪護じゅごが発売されました。

高校での傷害事件、謎めいた宗教集団、東京に眠る魔方陣――。伝奇と警察小説のハイブリッドである興奮の作品世界について、今野敏さんが語ります。
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なんでも盛りこめる警察小説という「器」

──鬼龍光一シリーズは、今野さんの代名詞である警察小説の世界に、伝奇小説の要素をミックスしたユニークな作品ですね。

今野:警察小説って便利なんですよ。ミステリでも恋愛小説でもオカルトものでも、どんなジャンルでも盛りこめる、すごくいい器。この手のオカルトものは嘘っぽくなってしまいがちなので、リアリティを保証するうえでも、地に足の着いた警察小説であることは大切です。

──シリーズの狂言回しを務めるのは、警視庁生活安全部少年事件課の富野輝彦てるひこ。彼を少年事件専門の警察官にしたのはどうしてですか?

今野:オカルト絡みの事件は、基本的に少年少女のものだと思うからです。いわゆる「中二病」というやつで、十四歳前後には誰しもその手のものに興味を抱く。社会人に比べて暇だからという理由もあるけど、やっぱり人生で一番センシティブな時期なんだろうね。大人になると忘れてしまうだけで、実際にそういう経験をしていることもあるんじゃないかと思うんですよ。

──憑依や蠱術こじゅつなど、さまざまな怪奇事件を扱ってきたシリーズですが、毎回アイデアはどのように決めているんですか?

今野:あのあたり(と、書斎に並んだオカルト・宗教書を示しながら)の本を見ながら、次はどうしようかと毎回必死に考えてます。今回は江戸の町のグランドデザインについて書かれた本を読み返したのが、発想のもとになりました。江戸はもちろん、京都にせよ奈良にせよ、日本の都はどこでも風水や呪術的な考えが町造りのベースになっている。よく知られた話だけど、そういうものの見方は面白いと思ったんです。

書籍

『呪護』

今野 敏

定価 1836円(本体1700円+税)

発売日:2019年03月27日

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    書籍

    「本の旅人2019年4月号」

    角川書店編集部

    定価 100円(本体93円+税)

    発売日:2019年03月27日

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      書籍

      『豹変』

      今野 敏

      定価 864円(本体800円+税)

      発売日:2018年09月22日

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        書籍

        『陰陽 鬼龍光一シリーズ』

        今野 敏

        定価 691円(本体640円+税)

        発売日:2016年01月23日

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          書籍

          『憑物 鬼龍光一シリーズ』

          今野 敏

          定価 691円(本体640円+税)

          発売日:2016年03月25日

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