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特集

【2023 年最新版】伊坂幸太郎おすすめ作品17 選

カドブン編集部が厳選︕ 伊坂幸太郎おすすめ作品をご紹介

待望の最新作『777 トリプルセブン』の発売が決定し、話題の伊坂幸太郎。張り巡らされた伏線を回収する巧みな仕掛けと爽快な展開で、読み手の心をしっかりつかんで離さない人気作家です。

伊坂作品は、スリル満点のエンターテインメント、想像を超えるミステリから、ほっこり泣ける家族ものまで、ジャンルもさまざま。読んだことがない人のなかには、「作品がたくさんあってどれから読めばいいか迷う」「読んでみたいけれど難しそう」と思っている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、最新作『777 トリプルセブン』の情報とあわせて、カドブン編集部が厳選した伊坂作品をジャンル別にご紹介。伊坂ワールドに没入できる「エンタメ作品」、家族関係の奥深さが感じられる「家族もの」など、好みのジャンルから読み始めれば、伊坂ワールドをより楽しめるはず! さらに、他の作家の作品のなかから“伊坂ファンならきっと楽しめる”おすすめ作品もご紹介します。それぞれのおすすめポイントも解説しているので、これぞという一冊をぜひ見つけてください。

※本記事は2023年2月14日公開の記事に加筆したものです。

カドブン編集部
KADOKAWA発の文芸作品を中心に、本の紹介をするWEBマガジン。小説家のインタビューや対談、イチオシ作品を深掘りする特設ページ、プロフェッショナルによる書評や新人作家発掘の連載など、毎日コンテンツを配信中。

目次

●伊坂幸太郎とは?
●最新作
  『777 トリプルセブン』
●伊坂ワールドに没入できる「これぞエンタメ」4選
  『マリアビートル』/『陽気なギャングが地球を回す』/『火星に住むつもりかい?』/『ゴールデンスランバー』
●親子や兄弟の絆が感じられる「家族の物語」3選
  『重力ピエロ』/『オー!ファーザー』/『フーガはユーガ』
●伊坂作品初心者におすすめ!「読みやすい短編集」4選
  『チルドレン』/『死神の精度』/『逆ソクラテス』/『終末のフール』
●伊坂ワールドの真骨頂「予測不能のミステリ」3選
  『アヒルと鴨のコインロッカー』/『ラッシュライフ』/『オーデュボンの祈り』
●唯一無二の伊坂ワールドに出会える「個性派作品」3選
  『砂漠』/ 『モダンタイムス』/『ペッパーズ・ゴースト』
●他の作家による作品5選
  『昨夜のカレー、明日のパン』/『横道世之介』/『ぼくが愛したゴウスト』/『スケルトン・キー』/『魔王 JUVENILE REMIX』

伊坂幸太郎とは?

2000年『オーデュボンの祈り』で、第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、08年『ゴールデンスランバー』で第21回山本周五郎賞、第5回本屋大賞など、多数の受賞歴があります。巧みな伏線回収や個性溢れるキャラクターなど、読者を没頭させる世界観が魅力。これまでに多くの作品が映像化されている、日本を代表する小説家です。

最新作

『777 トリプルセブン』(KADOKAWA刊) 2023年9月21日発売予定



殺し屋シリーズ最新作。世界で最も不運な殺し屋、ふたたび!!

あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。『マリアビートル』では新幹線から降りられなかったが、今度は東京の超高級ホテルから出られない……!?

伊坂幸太郎、2年ぶりの完全書き下ろし。殺し屋シリーズ最新作。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルサイトより引用)
書誌ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322305000745/
〈殺し屋シリーズ〉特設サイト:https://kadobun.jp/special/isaka-kotaro/koroshiya/

伊坂ワールドに没入できる「これぞエンタメ」4選

『マリアビートル』(角川文庫刊)



2022年に公開された、ブラッド・ピット主演のハリウッド映画『ブレット・トレイン』の原作となった作品。息子を意識不明の重体にさせられた元殺し屋の男が、復讐のためターゲットが乗る新幹線に同乗。しかし、その新幹線には別の殺し屋たちも乗り合わせていて……。

「映画『ブレット・トレイン』を観て、日本というより異世界のような舞台設定に驚いた原作ファンもいたことと思いますが、観ているうちに原作小説のアイデアがしっかり活きていることに気付くはずです。新幹線に次々乗り込んでくる個性豊かな殺し屋たち。1つの行動、1人の思惑が予想外の展開につながるスピード感と精密さは、確実に『マリアビートル』から引き継がれたもの。小説や映画という枠組みも、言語文化の違いも飛び越えて通用するアイデアの面白さを、原作でぜひ堪能してほしいです。同じ「殺し屋」シリーズの『グラスホッパー』『AX アックス』もぜひ」(カドブン編集者N)

物騒な奴らを乗せた新幹線は疾走する!ノンストップエンターテインメント

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。
小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテイメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!
『グラスホッパー』『AX アックス』に連なる、殺し屋たちの狂想曲。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321302000007/

『陽気なギャングが地球を回す』(祥伝社文庫刊)



「人を傷つけない」をモットーに銀行強盗をしている4人が主人公。銀行強盗を確実に成功させてきた彼らの前にある強敵が現れたことから、強奪した金を巡る壮絶な頭脳戦が繰り広げられることになります。2006年には大沢たかお、佐藤浩市、松田翔太、鈴木京香という豪華すぎる俳優陣で映画化。伊坂作品のなかでも特に明るくコミカルな「陽気なギャング」シリーズ第1弾です。

「人がついた噓が必ずわかる、体内時計がコンマ1秒単位で正確など、キャラクターの能力や性格が魅力的で、ページをめくる手がグイグイと進みます。コミカルなやりとり、逆転に次ぐ逆転、一気読みしてしまうこと間違いなしです。犯罪小説のイメージを裏切って、主人公たちに愛する家族がいるという設定も愛おしくなります。続編も含め、ぜひ彼らの行く末を追いかけてみてください」(カドブン編集者H)

最強の銀行強盗が織りなす、コミカル&痛快な犯罪劇

人間嘘発見器+演説名人+天才スリ+精確無比な体内時計=4人は史上最強の銀行強盗…のはずが、思わぬ誤算が。奪われた「売上」を取り戻せ!伊坂幸太郎ブームはここから始まった。「陽気なギャング」シリーズ第1作、お手頃価格でお届けします。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=4396332688

『火星に住むつもりかい?』(光文社文庫刊)



ジョージ・オーウェルの『一九八四年』やオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』など、ディストピアを描いた小説が世界中にありますが、本作は伊坂幸太郎が描くディストピア。「平和警察」が住民を監視し、密告された者は、拷問を受けて自白を迫られ、最後には公開処刑されてしまう。そんな悲惨な「仙台」を舞台に、住民たち、謎の「正義の味方」、その正体を追う警察など、様々な立場の人々を描く群像劇。これまで「悪」や「理不尽」に抗う人々を描いてきた伊坂幸太郎が、「正義とは何か?」という問いに挑んだ傑作です。

「次々と切り替わる視点とスピード感のある展開で小説に没入すれば、世界の姿が見えてくる序盤も、正義の味方の正体を追う中盤も、これまでの人物や出来事がつながっていく終盤も圧巻の面白さ。脳の大部分では物語を楽しみながら、片隅でずっと『正義の味方とはどういうものか?』『そもそも正義とは?善とは?』という問いに悩み続けることになります。伊坂作品の双六がもしあるのなら、本作はきっとゴールの一つ。個人的には、虫に詳しい男・真壁の弁舌もお気に入りで、注目してほしい人物です」(カドブン編集者W)

正義とは何なのか。伊坂作品の魅力あふれるディストピア小説

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人。ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。伊坂ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334776282

『ゴールデンスランバー』(新潮文庫刊)



仙台市で凱旋パレードを行う首相を狙った暗殺事件が発生。市内に住む青年の青柳は、なぜか首相暗殺の犯人に仕立てられ、さまざまな人の手を借りて逃亡を図る。本屋大賞と山本周五郎賞をダブル受賞した本作は、堺雅人主演で映画化されたほか、韓国版映画まで製作された伊坂幸太郎の代表作です。

「大事件の犯人に仕立て上げられる主人公・青柳雅春や、彼を知る友人たちなど、多数の視点でストーリーが進んでいきます。とにかく先が気になる展開の連続で、鮮やかな伏線回収に驚きながらも、人を信じることの尊さに何度も目頭が熱くなります。逃げ回る日々の中、主人公が『誰かに届け』と願った『俺は犯人じゃない』という叫びに、友人が返したシンプルな一言が忘れられません」(カドブン編集者H)

暗殺者に仕立てられた男の逃走を描く、超弩級エンタテインメント

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。(解説・木村俊介)

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shinchosha.co.jp/book/125026/

親子や兄弟の絆が感じられる「家族の物語」3選

『重力ピエロ』(新潮文庫刊)



「春が二階から落ちてきた」という一文で始まる、伊坂作品初期の代表作。第1回本屋大賞にもノミネートされています。2003年の単行本発売時、「小説、まだまだいけるじゃん!」のコピーとともに担当編集者が作品への愛をつづった帯も話題になりました。悲しい過去を抱えながら生きる家族の物語で、2009年には加瀬亮、岡田将生、小日向文世、鈴木京香、吉高由里子などの豪華キャストで映画化されました。

「ユーモアとウィットに富んだセリフの数々、不可解すぎる魅力的な謎、家族愛など、伊坂ワールドの良さが詰まっています。何度でも読み返したい、心地よい作品です。作中にある『本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ』というセリフは、伊坂さんの小説に対する姿勢でもあるのではないでしょうか」(カドブン編集者W)

伊坂幸太郎の代表作といえる、新感覚の感動ミステリ

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shinchosha.co.jp/book/125023/

『オー!ファーザー』(新潮文庫刊)



コミカルなタイトルが目を引くこちらの作品は、主人公の高校生が“4人の父”と一緒に暮らすというユニークな設定。博識な父親もいれば、裏社会とのつながりがありそうなギャンブル好きの父親も。多彩なキャラクターが実写化された、2014年公開の映画もおすすめです。

「自分の常識に照らすと『複雑な家族関係だ…』と感じてしまいそうですが、全員が楽しく暮らしているので気にならなくなってくるのが伊坂ワールドの力です! 自分の家族像から遠く感じられても、読み終わるころにはしんみりと『家族っていいな』と感じるはず。もちろん伏線もたっぷり、最後にすべてがつながる快感を味わえる異色の家族小説です」(カドブン編集者H)

1人の高校生と4人の父親の“奇妙な生活”を描く

父親が四人いる!? 高校生の由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。個性溢れる父×4に囲まれ、息子が遭遇するは、事件、事件、事件──。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shinchosha.co.jp/book/125027/

『フーガはユーガ』(実業之日本社文庫刊)



2019年、本屋大賞にノミネートされた作品。双子の間で、とある不思議な現象が起こります。それが何かは読んでからのお楽しみ。双子がその現象を利用して理不尽や暴力に立ち向かっていく疾走感と、現実の厳しさとのギャップが刺さります。

「テーマは『共有』。喜びや苦しみを共有する双子の関係に『うらやましい』と思う一方で、双子がおかれた境遇の悲惨さに胸が締め付けられます。読んでいるうちに自分の心に作られていく感情も他の作品にはないものですが、ミステリの答えが明かされてからやってくるラストシーンで抱いた感情には、いまだに名前が付けられていません」(カドブン編集者F)

双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語

常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの、誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。
ふたりは大切な人々と出会い、特別な能力を武器に、邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-55688-8

伊坂作品初心者におすすめ!「読みやすい短編集」4選

『チルドレン』(講談社文庫刊)



独特のスタイルで少年たち(チルドレン)に向き合う家庭裁判所調査官・陣内と、彼に出会った人々の物語。もし陣内にもう一度会いたくなったら、その後を描いた長編小説『サブマリン』(講談社文庫)もあります。

「陣内は、まったく新しいヒーロー。冗舌で、屁理屈ばかりで、非常識で、周りの人を巻き込んで、物語をかき回します。しかし、ふざけているようで真剣な彼のセリフは、私たちが言いたくてもなかなか言えない言葉であり、彼の一見非常識なふるまいは、私たちがそうしたいのにできずにいることなのかもしれません。自らの信念を貫く主人公たちの姿が、とても魅力的でかっこよく見えました」(カドブン編集者W)


1人の家庭裁判所調査官が起こす、心温まる「5つの奇跡」

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。何気ない日常に起こった5つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。ちょっとファニーで、心温まる連作短編の傑作。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000204441

『死神の精度』(文春文庫刊)



まもなく死を迎える人物の前に現れて、彼らの生死を決めるべく調査を行う死神が主人公の連作短編集。さまざまな人の生きざまに触れた時、死神はいったいどのような判定を下すのでしょうか……。映画化、舞台化された人気作で、続編は長編小説『死神の浮力』(文春文庫)です。

「短編同士の見えないつながりがサプライズでもあり、人と人とのちょっとした関わりが人生を大きく変えるというメッセージにもなっています。死神というキャラクターにも、どこかかわいらしさ(?)があるんです。世間知らずな死神と登場人物たちの会話は、くすっと笑えるくらいズレているのに、意図せず人生の真理に触れていて心に残ります。全編を通じて、大切なことが書かれた本だと思います」(カドブン編集者N)


生死の判断を下す“死神”が主人公。映画化・舞台化もされた人気作

こんな人物が身近に現れたら、彼/彼女は死神かもしれません──(1)CDショップに入りびたり(2)苗字が町や市の名前と同じ(3)会話の受け答えが微妙にずれていて(4)素手で他人に触ろうとしない。1週間の調査の後、死神は対象者の死に「可」「否」の判断を下し、「可」ならば翌8日目に死は実行される。ただし、病死や自殺は除外。まれに死神を感じる人間がいる。──クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う、6つの人生。金城武主演で映画化された原作です!

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167745011

『逆ソクラテス』(集英社文庫刊)



第33回柴田錬三郎賞という、権威ある文学賞を受賞したのがこちらの短編集。2021年の本屋大賞にもノミネートされました。クラスメートを見下す担任教師の言動に違和感を覚えた小学生たちが、教師が持つ先入観を壊すべく奮闘する表題作をはじめ、計5作品が収録されています。

「文学賞に選ばれていて、しかもタイトルが『~ソクラテス』というと難しく感じるかもしれませんが、この本に収録されている5つの物語の主人公はすべて小学生なんです。伊坂さんは刊行時のインタビューで、小学生の目線から見た狭い世界と少ない語彙で、どんな風におもしろい小説を書くか迷ったと語っています。わかりやすい言葉遣いながら社会の本質を突くような展開にはっとさせられるはず。学校や教師、社会の仕組みといった権威あるものに『僕はそうは思わない』と立ち向かう「逆ソクラテス」の登場人物・安斎の言葉に勇気付けられます」(カドブン編集者D)


主人公は小学生!読後感最高の短編5作を収録

逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える(逆ソクラテス)。足の速さだけが正義……ではない? 運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまうが(スロウではない)。最後のミニバス大会。五人は、あと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも(アンスポーツマンライク)。など短編全5編の主人公はすべて小学生。デビュー20年目の新境地ともいえる本作は、伊坂幸太郎史上、最高の読後感! 2021年本屋大賞第4位。柴田錬三郎賞受賞作品。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744532-9

『終末のフール』(集英社文庫刊)



近い将来、小惑星の衝突により滅亡する運命を迎える地球が舞台。地球滅亡のパニックが一旦収まり、終末まであと3年。そんな、落ち着いているけれど確かに終わりに近付いている絶妙な一時期を生きる人々の生きざまを描いた作品です。

「地球が滅亡するパニック作品は数多くありますが、本作はひと味違います。連作短編の形で描かれるのは、同じ団地に暮らす人々の日常。妊娠を知った夫婦は『今生むべきか』を悩み、妹を殺された兄弟は復讐を誓い、ボクサーは静かに練習を続ける。タイムリミットがはっきりすることで、より意識させられる『生きること』と『死ぬこと』。重厚なテーマを、ほっとする笑いやユーモアを交えながら軽やかに書くのは伊坂幸太郎ならでは。短編同士の小さなつながりもうれしい、伊坂作品初心者におすすめの一冊です」(カドブン編集者W)


“終末”を前に、人生を見つめ直す人々の物語

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは? 今日を生きることの意味を知る物語。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-746443-6

伊坂ワールドの真骨頂「予測不能のミステリ」3選

『アヒルと鴨のコインロッカー』(創元推理文庫刊)



2016年に、世界的なシンガーソングライターのボブ・ディランがノーベル賞を受賞したニュースを覚えているでしょうか。本作は、彼の不朽の名曲「風に吹かれて」のメロディにのって描かれています。仙台に引っ越してきた主人公が出会うのは、「広辞苑を奪うために本屋を襲う」というおかしな計画を持ちかける奇妙な隣人と、その裏にあったあまりにも切ない過去。第25回吉川英治文学新人賞を受賞し、2007年には映画化もされました。

「伊坂作品で一番泣けるものを、というならこの作品を推すかもしれません。登場人物たちがおかしなことばかり言う、おかしなストーリーだな、と思いながら読んでいるうちに、そこにある残酷な現実に気付き始めて、真相が分かった時にはワッと泣き出してしまう。そんな読書体験ができる作品です。タイトルも秀逸で、主人公たちの思いが詰まっています」(カドブン編集者M)


この話だけは秘密にしたい。おかしくて切ない青春ミステリ

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ! 四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 注目の気鋭による清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488464011

『ラッシュライフ』(新潮文庫刊)



伊坂作品では、別の作品の登場人物が作中に意外な形で現れることがしばしばありますが、「黒澤」もそんなキャラクターの一人。本作で泥棒として登場したのち、『重力ピエロ』や『フィッシュストーリー』などで物語上の役割を変えて登場する人気キャラクターです。黒澤の初登場作品となる本作は、並行して語られる複数の物語が一つに結びついていくミステリ。2009年には、堺雅人、寺島しのぶ、柄本佑などの豪華キャストを迎え、東京芸術大学映像研究科の学生たちにより映画化されました。

「複数の人物それぞれの物語が少しずつ描かれ、徐々につながっていく爽快感があります。小説でしかできない仕掛けがあり、パズルのピースがはまっていく展開が素晴らしいです。パズルはパズルでも、ピースの絵柄がわからないまま進んでいくような物語で、判明した瞬間に『あそこにつながるのか』と脳内に衝撃が走ります」(カドブン編集者W)


さまざまな伏線が複雑に絡み合う、一気読み間違いなしのミステリ

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shinchosha.co.jp/book/125022/

『オーデュボンの祈り』(新潮文庫刊)



第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した、伊坂幸太郎の記念碑的デビュー作。主人公・伊藤が謎の島で出会う不思議な人々と、相次ぐ不可解な事件。すべての謎がつながるラストは、爽快でありながらどこか切ない。登場人物がほかの作品でもちらりと顔を出す、伊坂ファン必読の一冊です。

「デビュー作にして、ユーモアやミステリのおもしろさ、伏線回収の巧さや構成力の高さといった『伊坂節』が炸裂している。未来が見えるカカシ・優午のキャラクターが魅力的で、かなうことなら会って話がしてみたいです」(カドブン編集者T)


伊坂幸太郎、衝撃のデビュー作

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか? 伊坂幸太郎、伝説のデビュー作見参!

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.shinchosha.co.jp/book/125021/

唯一無二の伊坂ワールドに出会える「個性派作品」3選

『砂漠』(実業之日本社文庫刊)



過ぎ去った学生時代にもう一度戻りたくなるような青春小説。北村、鳥井、南、東堂、西嶋という個性豊かな男女5人が織りなす、事件たっぷりの大学生活を描いた人気作です。

「作中は名言のオンパレードです!特に、麻雀で『平和』(ピンフ:麻雀の役の名前)を作り続けている人気キャラクター・西嶋のトークにはつい口元が緩んでしまいます。不思議なこともたくさん起こるため、現実離れした部分はありますが、意味なんてないやりとりで満ちていた学生時代の手触りはとてもリアル。今まさに学生の人も、学生だった大人たちにも読んでほしい作品です」(カドブン編集者K)


大学生の男女5人による、爽快感たっぷりの長編小説

この一冊で世界が変わる、かもしれない。仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。麻雀に勤(いそ)しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡で出来ていた――。 明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。限定の書き下ろしあとがき収録。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-55382-5

『モダンタイムス(上) 新装版』(講談社文庫刊)



本作は、ある出会い系サイトのシステム改修を依頼されたエンジニアが主人公。業務自体は簡単な作業だが、あるワードを検索してサイトにたどり着いた人々が、不可解な悲劇に見舞われることに気付いてしまう。依頼主も分からないこの仕事、一体裏にはどんな闇が……?

「巨大な力に立ち向かう個人という構造が、同時期に執筆された『ゴールデンスランバー』と共通している点もおもしろい。この小説は漫画週刊誌『モーニング』で連載されていたので、漫画家・花沢健吾さん挿絵イラスト入りの特装版も存在します。漫画好きの方は特装版を探してみるのもいいかもしれません」(カドブン編集者N)


“検索”から始まる不幸とその謎に迫る、傑作ミステリ

恐妻家のシステムエンジニア渡辺拓海はあるサイトの仕様変更を引き継ぐ。
プログラムの一部は暗号化されていて、前任者は失踪中。
解析を進めていた後輩や上司を次々と不幸が襲う。
彼らは皆、ある特定のキーワードを同時に検索していたのだった。

『魔王』から五十年後の世界。
検索から始まる監視の行き着く先は──。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000372293

『ペッパーズ・ゴースト』(朝日新聞出版刊)



未来を観る能力を持った中学教師・檀先生の話と、彼の生徒の書いた物語が同時進行で描かれます。檀先生が能力を使って人を助けたことでトラブルに巻き込まれる一方、作中の物語では性格が真逆の復讐者コンビが活躍(暗躍?)します。著者本人が「得意パターン全部乗せ」(公式インタビューより)と語った通り、伊坂幸太郎の得意技と書きたいことが盛り込まれた贅沢な作品です。

「檀先生が能力を発動するためのユニークすぎる条件、未来が観えるヒーローならではの悩み、父親との関係性、テロ事件の影、檀先生と『サークル』の行く末。片方の物語だけでも読みどころがまだまだありますが、並行して語られる二人組の復讐者『ロシアンブル』と『アメショー』の物語も笑えるほど面白く、あっちもこっちも面白いじゃないか、と思っていたら、まさかあんなことになるとは! 読み終わるころには、最初は難しく思えたニーチェの引用がゆっくりと心に刺さっています」(カドブン編集者U)


未来が少し見える教師の人生と奇妙な小説が絡み合う、最高の娯楽小説

中学の国語教師・檀は猫を愛する奇妙な二人組が暴れる小説原稿を生徒から渡される。さらに檀は他人の未来が少し観える不思議な力を持つことからサークルと呼ばれるグループに関わり始め……。作家生活20周年超の集大成となる一大エンターテインメント長編!

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=23017

他の作家による作品5選

続いて、伊坂幸太郎が好きな人ならきっとハマるであろう、他の作家による5作品を紹介します。ハートフルな家族小説やスリリングなミステリ、さらに伊坂作品を原作とした少年マンガなど、心に刺さる作品がずらり。伊坂作品を少ししか読んでいない人や、まだ読んでいないという方もぜひ。

木皿泉『昨夜のカレー、明日のパン』(河出文庫刊)



21歳という若さで夫・一樹を病気で亡くした徹子と、その義父の2人が主人公。2人は一樹の死後も同居生活を送り、何気ない日常のなかで、次第に一樹の死を受け入れていきます。夫婦脚本家である木皿泉のデビュー小説で、テレビドラマ化、コミカライズもされています。家族小説の名手・重松清による文庫版解説も必読です。

「『重力ピエロ』『オー!ファーザー』『フーガはユーガ』など、ユーモアと切なさを孕んだ家族小説が好きな方に。夫を亡くした妻が義父と過ごす静かな時間を描いた『ムムム』に始まる連作短編集です。何気ない日常の中にある誰かを思う気持ちや、小さなサプライズの先にある温かな展開が心にしみる、そばに置きたい一冊です」(カドブン編集者W)

家族との温かな時間を綴った、木皿泉のデビュー作


若くして死んだ一樹の嫁と義父は、共に暮らしながらゆるゆるその死を受け入れていく。本屋大賞第2位、ドラマ化された人気夫婦脚本家の言葉が詰まった話題の感動作。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309414263/

吉田修一『横道世之介』(文春文庫刊)



『砂漠』を楽しんだ方に、愛おしくてたまらない青春小説をもうひとつ。監督・沖田修一、主演・高良健吾、ヒロイン・吉高由里子で映画化もされた本作。「横道世之介」という青年が、長崎から上京してたくさんの人と出会い、恋をしたりトラブルに巻き込まれたりしながら大学生活を送ります。

「流されがちでありながら、目の前にいる一人ひとりに真摯に向き合う世之介。周りの人々にとって、彼は忘れることのできない存在になっていきます。何を隠そう、これを書いている私も世之介のファン。彼の笑顔や真っすぐさに引かれて、何度彼の名前を呼びたくなったことか。読み終えたとき、きっと誰かのことを思い出すはずです」(カドブン編集者K)

高良健吾主演で映画化もされた、青春小説の金字塔


今から20年前──。大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い……。世之介の学生時代の1年間と彼と関わった人々の今を描き、誰の心の中にも、人生にも、温かな光を灯す青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。2013年2月公開の映画原作。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167665050

打海文三『ぼくが愛したゴウスト』(中公文庫刊)



『逆ソクラテス』などが好きな方におすすめしたいミステリ作品。ごく普通の少年・翔太が、ある日偶然、人身事故の現場に居合わせたことから、これまでと「ちがう」世界へと迷い込んでしまうという物語。文庫版には、伊坂幸太郎による作品への愛にあふれた解説も収録されています。

「11歳の少年の、世界の中で僕だけがみんなと違うんだ、という気付きと孤独、それでもどうにか打開しようともがく健気さに胸を打たれます。いや、“健気”だなんて失礼かもしれない。あのころの自分もきっと、こんなふうに孤独だった。だけど誰よりも強かった。そんな昔の自分をぎゅっと抱きしめたくなるような作品です」(カドブン編集者T)

もがきながらも理不尽な社会に立ち向かう、1人の少年の物語


臆病で生真面目だけど、十一歳のごく普通の少年・田之上翔太。生まれてはじめて、ひとりで行った人気ロックバンドのコンサートの帰り、翔太は駅で人身事故発生の瞬間に居あわせてしまう。それを境に彼は、この世界に微かな違和感を抱きはじめるのだが――。残酷で理不尽な世界に立ち向かう少年の、愛と恐怖の旅立ちの物語。

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://www.chuko.co.jp/ebook/2008/10/513019.html

道尾秀介『スケルトン・キー』(角川文庫刊)



普通は極度に緊張するような場面でも全く心が動かない主人公。彼は「もう一人の自分が出てこないよう」、わざと命の危険を冒すような生活を送っています。もう一人の自分とは、一体どんな危険な存在なのか……?

「サスペンス&ミステリの名手・道尾秀介さんがサイコパスを主人公に据えた『スケルトン・キー』。『マリアビートル』を含む『殺し屋』シリーズを楽しんだ方には、特におすすめです。刊行時には伊坂さんから『スピード、アクション、恐ろしさ、考え抜かれた文章表現、全部つまっていてこのコンパクトさ。かっこいい小説だなあ…』というコメントが寄せられていました」(カドブン編集者D)

この違和感の真相を見破れるか?一気読み&再読必至のダークミステリ!


僕は自分から何かを奪う人間を許さない――。
かつてないドライブ感と衝撃。予測不能のダークミステリ!
19歳の坂木錠也(さかき じょうや)は、ある雑誌の追跡潜入調査を手伝っている。危険な仕事ばかりだが、生まれつき恐怖という感情が欠如した錠也にとっては天職のようなものだ。天涯孤独の身の上で、顔も知らぬ母から託されたのは、謎めいた銅製のキーただ1つ。ある日、児童養護施設時代の友達が錠也の出生の秘密を彼に教える。それは衝動的な殺人の連鎖を引き起こして……。
二度読み必至のノンストップ・ミステリ! 

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322101000259/

漫画:大須賀めぐみ、原作:伊坂幸太郎『魔王 JUVENILE REMIX』(少年サンデーコミックス刊)



伊坂作品である小説『魔王』を、「週刊少年サンデー」で漫画化。「自分が念じたことを、相手が必ず口に出す」という能力を持つ安藤を主人公にしたアクション漫画です。

「おすすめしたい作品が多すぎて紹介しきれなかったのが、伊坂作品『魔王』でした。本作はただのコミカライズではなく、『魔王』のエッセンスを濃密に抽出して『グラスホッパー』を融合させたうえで、迫力満点のバトルアクションまで詰め込んだエンタメ傑作少年漫画になっているのです!!伊坂さんの小説が好きな方は、きっと楽しめるはずです」(カドブン編集者N)

伊坂小説「魔王」「グラスホッパー」を絡めた少年漫画


高校2年生の安藤は、幼い頃の苦い経験から、周囲に迎合するという生き方を身に付けていた。ある日、学校からの帰り道に暴動を起こしている集団を発見。弟・潤が止めに入ろうとするも、安藤はいつもの傍観者を決め込み、警察に任せようと引き止めた。だがその時、犬養と呼ばれる人物が颯爽と現れて…

(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
書誌ページ:https://shogakukan-comic.jp/book?jdcn=091212240000d0000000

伊坂幸太郎さんのおすすめ作品と、“伊坂ファンならきっと楽しめる”他の作家のおすすめ作品をご紹介してきました。これから作品に触れるという方は、ジャンルから選んでもいいですし、おすすめコメントからピンときた一冊を選んでみるのもよいでしょう。本を開けば、すぐそこに自分だけの伊坂ワールドが待っています。一つの作品を楽しんだら、きっと次の作品も読みたくなるはず。あなたの最初の一冊となる作品を、見つけてみてくださいね。

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