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特集

ミステリ作家×神の舌を持つ男!? 食を巡る民俗学ミステリ 清水朔『薬喰』感想コメントが集結!

駆け出しのイケメン作家×驚異的な舌を持つ名探偵のバディが事件の謎を追う
清水朔『薬喰』好評発売中!

7月に発売された清水朔さん『薬喰』。清水朔さんの作品は「奇譚蒐集録」シリーズ(新潮文庫nex)が恩田陸さんの推薦を受け話題ですが、最新刊となる今作も、作家・書店員など清水さんのファンが早くも読了して感想コメントが続々届いております。
読みどころ満載の本書。この愛に溢れたコメントが、読書のきっかけになったら嬉しいです!(担当編集)



あらすじ

驚異的な舌を持つ名探偵×駆け出しのイケメン作家のバディが事件の謎を追う
ジビエで町おこしを狙うU県北篠市二桃地区には伝説がある。二桃山の安永桃神社から上に行った子供は神隠しに会うという。伝説の神隠しを取材しに同地を訪れた作家・籠目(かごめ)周(あまね)は、近くの小学生が行方不明になっている事件を聞かされる。その山での散策の途上、包丁を振りおろし一心不乱に何かをしている男と遭遇。気圧されて後退さった先に転がっていたのは、誰かの小さな「右手」だった――。
驚異的な舌(味覚)を持つ名探偵と直感(だけ)が冴えるイケメン作家、相性最悪のコンビが現実の殺人事件と伝説の裏に隠された事件の謎を追う! 痛快民俗学ミステリー!

清水朔さん『薬喰』Twitter感想コメント

谷津矢車(戯作者/小説家)
@yatsuyaguruma

ご恵贈頂いていた『薬喰』 (清水朔 角川文庫)読了。戦前に起こった神隠し事件の裏に隠れる因習、現代に起こった子供の行方不明事件に、直感頼りのイケメン作家周と、恐竜と人間以外は食べたことがあると豪語する異色の名探偵祝が挑む。
本書の世界観はたいへん横溝的でありつつ、非横溝的でもあるなーと感じました。
鄙の地の因習が語られる点においては横溝作品的なのですが、一方で本作はその因習が”歴史”となっている点で大きく横溝作品と異なる。それゆえに、因習そのものがミステリの種になっている観。
現代のジビエブームや地産地消ムーブメントによって意識されるようになった「三里四方(三里四方で獲れるものを食べれば健康という考え方)」、そこに潜む魔が本作の重要なモチーフ。
個人的には、ふてぶてしい探偵役・祝が作品のスパイスになっていて、いい探偵を創造なされたなーと感じました。異論はあると思いますが、ミステリの面白さの一つに「探偵役そのもののキャラ立ち」は絶対にあると思います。

本間悠(うなぎBOOKS店長)
@honyanohomma

『薬喰』清水朔さん
読みました!
神隠しの謎を解く味覚探偵!…待ってくれ、味覚でそれを解けるのか!?(笑)
と突っ込み満載で始まった本作。奇譚蒐集録のシリーズとはずいぶん趣を変えてきたな~と思ったら、途中途中に挟まれるマッチョな蘊t…いやマニアックな“集積”に裏付けられた知識の数々がさすが俺たちの清水感。狸っておいしいんだ~食べてみたい~…えっ○○○○○って食べられるの!?と祝目線でひたすらお腹をすかせ意識を飛ばしながら、そういえば神隠しの子がいたな!?とところどころで横っ面を叩いてくる、そちら方面へのマッチョイズムもモリモリに詰め込まれている。そうか神隠しってそういう……ね。
伏線は色々あるんだけど蘊蓄の雨嵐で全然判別がつかん!さっきまで食べものの話してたのにどうなっちゃうんだよ!と思いながら、割と終盤まで全然その全貌がゆらゆらとしか見えてこず、意外な犯人像とその動機にキッチリ驚きながらも、なんだかんだで最後はしっかりと泣かされてしまった。そしてさらっと、本当にさらっとコワイコトが書いてあって私はチビった。何かさらっと書いてるけどそれは一般人の感覚じゃないよ…?と、清水さんの恐ろしさを一番感じた瞬間だったかも知れない。そこは是非本で確認して欲しい。人肉と恐竜以外は食べたことあると豪語する、神の味覚を持つクソデカ赤ちゃん・祝と、うにゃうにゃの頭でっかちゃんな小説家・アマネの掛け合いがテンポよく進みます。読みやすいけど読みごたえもしっかり重量級で、バランスがちょうどいい骨密度の作品でした。ぜひに~。おしまい!

織守きょうや(小説家)
@origamikyoya

清水朔さん「薬喰」読了。読み終えてみればなかなか大胆な○○○○…。犯人やその動機以上に、神隠しにあった子どもの気持ちに「そうかー」となった。祝のレギュラー番組「珍食バンザイ」と、カゴメ先生の著作「周期的なオコジョ」が気になる。どんな話なんだ周期的なオコジョ。

稲羽白菟(小説家)
@sosuke_wadatumi

清水朔さん新刊『薬喰』(角川文庫)読了。
薬喰?不思議なタイトルだな……と思っていたら、その言葉と消えた子どもというモチーフが二重、三重にドラマを作っていた。立体的で美しい奥行き。
京極夏彦さんの帯にある"その先にあるもの"──それはとても悲しく、儚いものだった。
現時点作者最高作?

千葉ともこ(小説家)
@chiba_tomo

#清水朔 さんから7/21発売『#薬喰』#角川文庫 を御恵投いただきました。
一足先に #読了
民俗学、食物、料理など圧倒的な知識に裏付けされた誰にも真似できない独自の作品世界の雰囲気に惹かれます。「そこで繋がるのか!」と驚きの連続でした。料理描写、ミステリの運びなど大変勉強になりました?

竹本健治(小説家)
@takemootoo

清水朔『薬喰(くすりぐい)』を戴いた。相性最悪のバディが現実の殺人事件と伝説の裏の謎を追う痛快民俗学ミステリー。「奇譚蒐集録」シリーズとはまたぐっとテイストが違いそう。帯文京極夏彦。

額賀 澪(小説家)
@NUKAGA_Mio

来週発売の清水朔さんの『薬喰』を一足先に拝読しました。神隠し伝説のある町に訪れた小説家と「恐竜と人間以外は食べたことがある」というゲテモノ食いのお兄さんが、児童失踪事件に挑むというお話。清水さんといったら奇譚蒐集録シリーズですが、こちらも大変面白かったです。神隠しの裏に隠された過去と現在の少年達の思いが悲劇を生み、一人の人間が“消える”ことで別の悲劇が生まれ、ドラマが連鎖していく構造は読み応えたっぷりでした。登場人物達がバラバラ死体の話をしながらジビエを食べる衝撃シーン(でも美味しそう)は必見です。

和泉桂(小説家)
@izumi_k

先日頂戴した、清水朔先生の新作「薬喰」。
彼らはバディのはず!と目した二人がずっとギスギスしており、このわたくしのセンサーに曇りが!?と不安になりましたが、次第ににっこりな関係に?
ジビエが大事なモチーフになるので、美味しそうなジビエがたくさん出てきます。
現代ものなのになかなかグロいところもあって、さすが清水先生……と思わずにはいられませんでした。
ぜひ、これからのジビエの季節(まだちょい先ですが)に思いを馳せつつ読んでみてください~!

尼野ゆたか(小説家)
@amano_yutaka

清水朔さん「薬喰」。
期待のニューフェイス、清水朔さんの新刊です。
んんん!? ニューフェイス!?(帯を二度見)
資料の読み込み、調べた物の発表で溢れきらず物語や登場人物にも目配りを怠らない念入りさ、謎を一気にばらまく冒頭部分の鮮やかな手際。とてもニューフェイスとは思えないですね!人間故の業の深さが人間としての矩を超えさせてしまうその瞬間の、衝撃。口で食べるという漢字の表す意が怖い。
少年同士のピュアな友情や仮借のない描写(虫がよくたかる……奇譚一巻もそうだった……)など、清水作品ならではの要素も満載。
この個性の確立具合、ニューフェイスとは思えないですね!
「ゲテモノ喰いの名探偵」なタヌキ先生、キャンプ場でタヌキ解体してるという小説の登場人物として前代未聞な登場をしますが、一部で何かと最東対地さんに似ているという評判があります。確かに……
最東さんは魚をさばけるのですが、タヌキ先生が山の最東対地なのか、最東対地が海のタヌキ先生なのか

書店員きらり3888(書店員)
@kirari3888

清水朔さん『薬喰』(角川文庫)入荷しています? #うさぎや矢板店 #読了 神隠しにまつわる事件の全貌がプロファイリングで浮かび上がり、目が離せない!伝説の神隠しへの民俗学的アプローチで、新たな視点が得られるミステリーが面白い!!

歌川たいじ(小説家)
@taiji_utagawa

装丁から想像できないかもだけど、日本のあちこちの土地に根づく言い伝えは、風化してるようでも実は人の運命を変える力を持ち、縁する者を待ち構えている…そう信じたくなる、日本人の心の奥底にリーチするエンタメ作品でした。
面白かった☆

佐藤青南(小説家)
@satouseinan

『薬喰』(清水朔/角川文庫)
清水さんの民俗学ミステリーはもはや手練れの域。
ワクワクする舞台設定でいっきに引き込まれてしまいました。
当然ながら続編希望です。

山本智子(文真堂書店ビバモール本庄店)

民俗学ミステリー、最高でした‼︎
神隠しと白御使の験の謎解き。
でも天狗は必ず存在していたと私は信じてます!
タヌキ先生とカゴメ先生のナイスバディはずっと読んでいたい‼︎
クスッと笑えて、ほ〜っと感心できて、クセになる読み心地‼︎
次回作も楽しみにしています‼︎

最東対地(小説家)

清水朔『薬喰』
小生に似たキャラがいると聞いて半信半疑で読んだ。タヌキ喰いの人が出てきたけどまさかこれじゃないよね?
え、そうなの?この人なの?ムキー!!珍食バンザーイ!!(面白かったです)

れな(出版社勤務)
@rena07110

そうそう!こんな本が読みたかった!!!
謎が謎を呼び殺されていく…山奥の神隠しに伝承に禁忌…民俗学や不思議が好きな人なら絶対ハマる!清水朔先生の新作『薬喰』!
いやぁ、掛け値無しにめちゃくちゃ面白くて夢中で貪るように読んじゃった!
生きるためなら何をしてもいいのか?も考えました。
愛する人が、自分が、命が、社会から殺されそうになったら人間は誰かを自分を守るために色々なものに縋り、それが伝承で神隠しや民話なのかもしれない。創作だけど民俗学の面白さも伝わる。京極夏彦先生もそりゃ推薦するわけだ。濃厚で美味しそうなお料理もたくさん、どうぞ紙上で召し上がれ。
完全に内輪ネタで恐縮なんですが…イケメン小説家の主人公とコンビを組む、人肉と恐竜以外は口にしたことがあると噂の名探偵?タヌキ先生が…作家の最東対地先生になんだか似ている。途中からもう最東先生にしか見えなくなってきた。笑

▼清水朔『薬喰』の詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001809/

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