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特集

大好評連載中!吉川英梨 最新作『海の教場』の舞台へ~海上保安学校 卒業式&巡視船みうら 訪問記~

感動を呼ぶ〈海上保安小説〉
吉川英梨 最新作『海の教場』連載スタート!

 ここのところ、警察小説や自衛隊小説ならぬ〈海上保安小説〉が続々と生まれています。手がけているのは、「女性秘匿捜査官・原麻希」シリーズ、「新東京水上警察」シリーズ、「十三階」シリーズなど、警察小説を中心にミステリ作家として活躍する吉川英梨さん。
 海上保安庁初の女性潜水士の成長を描いた『海蝶』(講談社)、お台場のレストランと東京湾上で発生した新種のウイルス感染症と闘う海保×警察パンデミックアクションの『感染捜査』(光文社)など、海上保安庁への徹底した取材から生み出される迫真のリアリティのみならず、大義を背負って使命を全うしようとする人たちの生きざまを描いた物語が感動を呼んでいます。
 KADOKAWAでは、警察学校小説である「警視庁53教場」シリーズ(角川文庫)が人気ですが、2021年10月からは「日刊ゲンダイ」にて小説『海の教場』の連載がスタートしています(2022年にKADOKAWAより書籍化予定)。

『海の教場』の舞台 
海上保安学校 卒業式&巡視船みうら 訪問記

『海の教場』の舞台となるのは、京都府舞鶴にある海上保安学校。海の安全を守る海上保安官になるために、学生たちが必要な教育や訓練を実施するところです。『海の教場』では、とある事情から教官となった主人公がさまざまな困難を乗り越え、学生たちと一緒に成長していく物語です。連載スタートのタイミングに合わせたかのように、10月には今年の卒業式が行われました。

 今年は、新型コロナウイルスの感染拡大のため、初めて2回に分けて卒業式を実施。10月1日には船舶運航システム課程主計コースの学生52人、16日には航海・機関コースの109人が出席。海上保安友の会の理事である吉川英梨さんも、海上保安庁長官はじめ幹部の方々や舞鶴市長とともに、16日の式典に参列してきました。


海上保安学校正面通路 吉川英梨撮影


行進を見学する吉川さん


 まず、午前9時頃から、白い半袖に青いネクタイの凛々しい制服を着た学生たちの分隊が校門から入り、正面通路を行進する姿を見学。その後、卒業式が行われる本館の講堂へ移動しました。正面階段には赤いじゅうたんが敷かれ、踊り場には紅白幕を背景に、昭和19年から設置されている釣鐘式巻き時計が置いてあります。この古時計、『海の教場』でも時を刻んでいます。


学校内古時計 吉川英梨撮影


 卒業式が始まると、全員が起立した厳粛な雰囲気の中、校旗を掲げた学生が登壇。出席者を前に、舞台上に旗台を置いて校旗を差し込むという、美しい所作を披露しました。これは舞鶴の海上保安学校だけの伝統の様式で、校旗旗手に選ばれるのは端整で優秀な学生だけだそうです。『海の教場』には、そんな学生が壁にぶつかりながらも乗り越えていくエピソードも出てきます。


卒業式会場 吉川英梨撮影


 そして、学生一人一人の名前が呼ばれ、コースごとに代表の学生に卒業証書が手渡されました。江口圭三学校長は、今年は新型コロナウイルス感染という大きな試練を乗り越えて、組織の危機管理の実践という経験も積んだことにも触れ、「自分にできることを一生懸命やる、仲間を尊重して目標に向かって協力する、一生自己研鑽を忘れないという3つのことに忘れずに、海上保安官として頑張ってほしい」という式辞を述べました。続いて卒業生総代も、コロナ感染拡大やオリンピック、パラリンピックといった異例の出来事が多かった学生生活を振り返り、指導者や仲間への感謝、これからの抱負を堂々と語りました。

「本来であれば3月の卒業式、4月の卒業式・入学式を取材する予定でしたが、コロナ禍で断念。三度目の正直で今回の卒業式に出席させていただきました。『学校の式典は床が揺れる大迫力』とは聞いていたのですが、学生さんたちが起立、着席するだけで床がどおーん! しかも『敬礼!』でも揺れるのだから、『一糸乱れぬ所作』の厳粛さ、美しさにしびれました」(吉川英梨さん談)

 吉川さんは、卒業式の後、巡視船みうらを見学しました。みうらは、災害対応型巡視船として建造された舞鶴海上保安部所属の巡視船ですが、海上保安学校での練習船としても使用されています。『海の教場』のために何度も舞鶴を訪れている吉川さんですが、みうらに会えたのは初めてとのこと。今回は、船長と業務管理官にお出迎えいただき、船内をご案内いただくことができました。


巡視船みうら 吉川英梨撮影


見学する吉川さん


「巡視船みうらの中は、歴代教官、乗組員が学生指導と教育のために工夫をこらした手作りの物がいっぱいありました。どう学生に仕組みを理解させるか、たくさんのことを覚えさせるか、指導側の苦労と深い愛情を感じました」(吉川さん談)

舞鶴市長と吉川さん


 今回、初めてお目にかかった舞鶴市長からも、海上保安学校を舞台に選んだことへの感謝と熱いエールをいただくことができた『海の教場』。舞鶴の海と、海の安全を守る人たちのドラマの魅力が溢れる物語、ますますこれから盛り上がっていきます。ぜひご覧ください。

(寄稿:アップルシード・エージェンシー)

プロフィール

吉川英梨(よしかわ・えり)
1977年、埼玉県生まれ。2008年に『私の結婚に関する予言38』で第3回日本ラブストーリー大賞エンタテインメント特別賞を受賞し作家デビュー。「女性秘匿捜査官・原麻希」シリーズ、「新東京水上警察」シリーズ、「警視庁53教場」シリーズ、「十三階」シリーズ、『海蝶』『雨に消えた向日葵』『感染捜査』など著作多数。(アップルシード・エージェンシー所属)


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