ブックコンシェルジュ

少年は旅に出る。世界を知る。「少年冒険小説5選」
ここはどこだろう。
足を踏み出したこの世界には、どんな人々がいて、どんなルールがあるのだろう。
私たちは人生の中で何度も、「知らない世界」に飛び込んでいます。住む場所や学ぶ場所、働く場所が変わるとき。ともに過ごす人が変わるとき。私たちを取り巻く社会も目まぐるしく変わって、変わらないのはかつて読んだ本の中の世界だけなのでは、と思ってしまうほど。そして、「知らない世界」に自ら飛び込んでいく決断もあれば、気に入らない本をそっと閉じるように、馴染まない世界をあとにする決断もあります。
今回ご紹介するのは、少年を主人公にした5つの冒険小説です。何かのきっかけで「知らない世界」に飛び込んだり、今生きているこの世界が、実は「知らない世界」だったと気づいてしまった少年たち。つかんだそばからこぼれ落ちていく世界の真実を必死につかみ直しながら、一歩一歩進んでいく彼らの姿は、読み終えたあとも読者の心に残り続けます。未知の世界に飛び出した少年たちと、好奇心や恐怖心、喜びや悲しみをともにして、世界の真実をぜひ見つけてください。
少年たちと世界の真実を見つける。「少年冒険小説5選」
沢村 凜『記憶の果ての旅』(角川文庫刊)
「ソナンと空人」シリーズ著者が贈る、希望のファンタジー。
みんなで遊んで眠るだけの平穏な毎日をくり返していた「ぼく」。見知らぬ男に道案内を頼まれたことで、いまの生活のおかしさに加え、あることに気づく。
「自分がだれだかわからない」。
町を出た「ぼく」は旅の仲間たちと出会う。忘れていたことばと気持ちを思い出すにつれ、世界への疑問は深まるばかり。旅のおしまいで待ち受けていたものは――。
いまを生きる勇気をもらえるファンタジー。
※『ぼくは〈眠りの町〉から旅に出た』改題。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322204000316/
乙一『Arknoah 1僕のつくった怪物』(集英社文庫刊)
鬼才・乙一が描くファンタジー長編第一弾!
いじめられっ子の兄弟アールとグレイは、事故で亡くなった父親の書斎で妙な絵本を見つけ、異世界「アークノア」に迷い込んでしまった。そこは、戦争も飢饉もない、天井や壁に囲まれた箱庭のような絵本の中の世界。そして、アークノアを破壊すべく現れたおそろしい怪物を倒さなくては、二人はもとの世界に帰れないことを知る……。
森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
僕は知りたい。この世界の始まりについて、そしてお姉さんの謎について。
小学4年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんが関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。
(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/201203000135/
あさのあつこ『NO.6〔ナンバーシックス〕#1』(講談社文庫刊)
『バッテリー』のあさのあつこが描く「破滅」と「希望」の物語
2013年の
2013年の未来都市 。人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってから運命が急転回。どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう? 飢えることも、嘆くことも、戦いも知らずに済んだのに……。
壊せ。
破壊してしまえ。
何を?
全てを。
すべて?
ぼくは知りたいんだ。なんでこうなったのか。これからどうなるのか。――<本文より>
「わたしはNO.6という物語の中で、生きる希望とやらを掴んでいけるのだろうか」――あさのあつこ
村上春樹『海辺のカフカ〔上〕』(新潮文庫刊)
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――
15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
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