ブックコンシェルジュ
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物語が教えてくれることがある。 「戦争を扱った小説5選」
戦地の兵士や民間人は、何を思い、どのように生きているのか。
戦争と平和について考えるきっかけをくれるおすすめの本をご紹介します
ロシアがウクライナに軍事侵攻して、1か月以上が経ちました。
日夜流れてくるさまざまな情報に触れ、少しでも早く平和が訪れるようにと祈らずにはいられません。
実際に起こった出来事を前に、私たちは、あらためて戦争について知る必要があるのではないかと思います。
前線に立った兵士は、銃後の民間人は、どんな日々をどんな思いで過ごしているのか。
なぜ人は争いを繰り返してしまうのか。戦争の先にはどんな未来が待っているのか。
小説を通して、戦争について考えてみるのはいかがでしょうか。
戦争を扱った小説を5つ、ご紹介します。
いまこそ読みたい、「戦争を扱った小説5選」
上田早夕里『リラと戦禍の風』(角川文庫刊)
少女を救えるのは「魔物」だけ。第一次世界大戦を物語の魔力で描き切る!
第一次世界大戦下、両親を亡くしたポーランド人の少女リラは、不死の魔物である「伯爵」と館で暮らしていた。護衛のドイツ人兵士イェルクと共に、ヨーロッパ中で起こる悲劇を目の当たりにした彼女は、伯爵の力を借りて祖国を助ける計画を立てる。一方、イェルクもまた人類を救うため、大きな決断をする――。なぜ人は争いを繰り返し、生きるのか。愚かで愛おしい人類の歴史と業を描き切る、重量級エンターテインメント長編。
(あらすじ:BOOK☆WALKERより引用)
詳細はこちら⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322112000455/
須賀しのぶ『また、桜の国で』(祥伝社文庫刊)
ショパンの名曲『革命のエチュード』が、日本とポーランドを繋ぐ!
一九三八年十月一日、外務書記生棚倉慎はワルシャワの在ポーランド日本大使館に着任した。ロシア人の父を持つ彼には、ロシア革命の被害者で、シベリアで保護され来日したポーランド人孤児の一人カミルとの思い出があった。先の大戦から僅か二十年、世界が平和を渇望する中、ヒトラー率いるナチス・ドイツは周辺国への野心を露わにし始め、緊張が高まっていた。慎は祖国に帰った孤児たちが作った極東青年会と協力し戦争回避に向け奔走、やがてアメリカ人記者レイと知り合う。だが、遂にドイツがポーランドに侵攻、戦争が勃発すると、慎は「一人の人間として」生きる決意を固めてゆく。“世界を覆うまやかしに惑わされることなく、常に真実と共にあれ”との言葉を胸に。
深緑野分『ベルリンは晴れているか』(ちくま文庫刊)
圧倒的スケールの歴史ミステリ
1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4ヵ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅立つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり――ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。
著:デイヴィッド・ベニオフ、訳:田口俊樹『卵をめぐる祖父の戦争』(ハヤカワ文庫刊)
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戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く、歴史エンターテインメントの傑作
「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた。軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房刊)
史上初、選考委員全員が5点満点をつけた、第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵"とは?
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