幼いころに別れた父が亡くなり、明日香にはかつて家族で暮らした洋館が遺された。屋敷にちらばる父の痕跡を整理するにつれ、うまくいっていたはずの仕事や恋愛にきしみが生じはじめ——。
彩瀬まるさんの二年ぶりの長篇小説は、喪失と再生を描いた意欲作。漫画家である主人公にちなみ、彩瀬さんが長年作品を愛読してこられた、南Q太さんとの対談が実現しました。
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子どもが親への愛着を切るために

彩瀬:私、中学生くらいから南さんの漫画を読みこんでいたんです。『こどものあそび』とか『クールパイン』とか、クラスの子みんなで読んでいました。「イケてる青春送っているなあ」と思いながら。

南:わあ、そうなんですか。私もイケてる人たちのことは分からないので、無理やり背伸びして描いていたんですよ。

彩瀬:私にとって可愛い子といえば南さんの描く女の子で、『こどものあそび』に出てくるバーのチーママのシホちゃんのまつ毛がバサッとなった横顔をずっと憶えていました。特にけだるい感じの美人の子がすごく好きです。

書籍

『不在』

彩瀬 まる

定価 1620円(本体1500円+税)

発売日:2018年06月29日

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    書籍

    「本の旅人」2018年7月号

    角川書店編集部

    定価 100円(本体93円+税)

    発売日:2018年06月27日

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