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今年の〈もう一人〉は、誰――?
Another 2001
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著者 綾辻行人
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発売日 2020年09月30日
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定価 2640円(本体2400円+税)
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著者コメント
『Another』および『Another エピソードS』の3年後――2001年度の三年三組を襲う〈災厄〉の物語です。「〈夜見山現象〉史上、最凶」というくらいだから、かなり危険度が上がっていそうです。もちろん、これはあくまでもフィクションなので読んでも実害はないはずですが、それでも――。
「Anotherなら死んでた」的なあれこれには皆様、どうぞお気をつけて。

スペシャル動画
プロフィール

綾辻行人
あやつじ・ゆきと
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
作品世界解説
『Another 2001』を読み解くキーワード
〈夜見山現象〉
夜見山北中学校三年三組で発生する、〈死者〉がクラスにまぎれこむという不可思議な現象。1972年のとある生徒の死をきっかけに始まった。クラスの人数が一人増えることになるが、記憶や記録の改変・改竄が起こり、不自然な点や人物には気付けなくなっている。
〈災厄〉
〈現象〉によって、三年三組の“関係者”は“死”に引き込まれやすくなる。クラスの成員とその二親等以内の血縁者から、毎月一人以上が事故死、病死、自殺、他殺などさまざまな形で死んでゆく。普通はめったに起こりそうもない不運の連鎖による死となることもあり、それが〈災厄〉の特徴。
〈ある年〉〈ない年〉
〈現象〉はランダムに発生し、〈現象〉の起こる年は〈ある年〉、起こらない年は〈ない年〉と呼ばれる。
〈対策会議〉
今年が〈ある年〉だった場合に備えて、夜見山北中学校三年三組の担任と生徒たちであらかじめ対策を話し合う会議。
〈いないもの〉
増えた〈死者〉=〈もう一人〉の代わりに、クラスの誰か一人を〈いないもの〉に設定するという〈対策〉がとられる。学校にいるあいだ、あたかもそこに「いないもの」として扱われる役割を担った生徒。