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試し読み

【試し読み②】人々が集う美味なビストロ。読書メーター読みたい本ランキング月間1位のグルメミステリー!

読書メーター読みたい本ランキング

日間、週間、月間1位!三冠達成!!

ゲストが求めるものを提供し、心も体も癒すオーダーメイドのレストラン。主人公で元役者のギャルソン・隆一の成長も描かれる、お仕事グルメミステリー!
シリーズ最新刊の刊行にあわせて『ビストロ三軒亭の美味なる秘密』の試し読みをいたします。


>>第1回から読む

1 soufflé ~スフレ~


 その日は、音もなく雪が降っていた。
 三月初旬の大雪。今季最後の名残雪になるかもしれない。
「ヤバい、大遅刻だ」
 ダッフルコート姿でつぶやいた隆一は、茶沢通りの裏手を猛ダッシュしていた。鈍色の空から落ちてくるボタン雪は、すでにスニーカーの足跡がつくくらい積もっている。何度か足が滑りそうになった。
 ビルにたどり着き、急いで雪を振り払って傘をたたむ。吐く息が白い。古びたエレベーターに乗り込み、かじかんだ指でボタンを押して五階へと上がる。ドアが開くと、すぐ目の前が『ビストロ三軒亭』の入り口だ。ガラス扉の横にシンプルな看板が出ているだけの、いかにも通が好みそうな店構えである。
 ここは、オーナーシェフの伊勢が腕を振るう、決まったメニューのない小さなビストロ。オススメ食材が記された用紙に印をつけてもらい、好みや気分をギャルソンに伝えると、それを受けた伊勢がそのテーブルだけのオリジナルコースを考案する。要するに、オーダーメイドのレストランだ。
 客が希望すれば、ギャルソンを指名することもできる。指名とは言っても、食事をより楽しんでほしいためのシステムで、終始付きっ切りなわけではない。指名されたギャルソンは、ひとつのテーブルだけをしっかりと担当し、つかず離れずの執事のような感覚で、給仕と会話を提供するのだ。
 入店した頃の隆一は、距離感がつかめずに失敗したこともあった。だが、今は適度なタイミングで席を離れ、必要なときを見計らってテーブルに向かうようにしている。ワインの酔いで饒舌になり、話が止まらなくなった挙句、付きっ切り状態となる常連客も多いのだが。
 入り口を開けると、すぐ横にレジカウンター。その右奥にあるガラス扉で隔たれたバルコニー席だけは、ペット連れ可となっている。二席しかないテーブルは、家族同然の犬猫を連れた客でいつも満席状態だ。
 入り口の左手は、六席のテーブルとバーカウンターがあるメインホール。
 決して広くはないけれど、赤を基調とした店内には、伊勢が好きなアガサ・クリスティーほか、翻訳ミステリーの書籍が並ぶ本棚やガス式の暖炉があり、アットホームな雰囲気を漂わせている。厨房から焦がしたバターのような、腹の虫がうずく香りが漂ってくる。
「すみません、電車の遅延で遅くなりました!」
 隆一が大声で挨拶をすると、すでに黒で統一されたギャルソン姿の先輩たちが、笑顔で迎えてくれた。
「遅くなったから賄い抜きな。オレがもらっちゃお」
 隆一のひとつ上、二十三歳の陽介が人懐こそうな笑顔を見せ、右手にキスをするような仕草をした。元サッカー少年だった彼は、事あるごとに伝説のサッカー選手、ラウル・ゴンサレスがゴールを決めたときのようなポーズを取る。ラウルのように指輪はしていないけど。
「えーっ? マジですか?」
「それを決めるのは陽介じゃないだろう」
 陽介より二つ年上の正輝が、メタルフレームのメガネに手を添え、「室田さん、どうします?」と、バーカウンター内の室田に問いかける。医学の知識を持つ元医大生の正輝。ついこのあいだまで、わけあって銀髪にしていたのだが、今は黒く戻した髪をオールバックにしている。オーダーを取る際は、食材の栄養素まで詳しく説明するインテリ派ギャルソンだ。
「そうねえ……賄い抜きじゃ可哀そうだから、パンと水くらいかしらね」
 オネエ言葉だが、それは強面で屈強な体軀の持ち主のため、客を怖がらせない処世術である室田。この店の出資者でもあり、頼れる大黒柱でもある。先日、四十四歳になったばかりだという。
「……分かりました」
 隆一がしょんぼりとスタッフルームに向かう。伊勢が作る賄いは、他では味わえない料理ばかり。昨日の、残り物のフォアグラがたっぷり入ったオムレツも絶品だった。いつも楽しみにしているのに……。
「ウソだから、早く着替えてらっしゃい」
 背後から室田の声と、三人の笑い声がした。
「はい!」と、振り返って元気に答えてみせる。もちろん、冗談だと知っていた。
 スタッフの中で一番年下の隆一は、みんなにイジられることが多い。〝イジメとイジリの大きな違いは、そこに愛があるかないかだ〟と誰かが言っていたが、まさしくそうだなと思っている。
 スタッフルームのロッカー前で制服に着替えながら、隆一は〝フォアグラ〟というワードで喚起されたことを、ぼんやりと考えていた。
「同じフォアグラでも、店によって味が違うんだよな……」
 比較してしまったのは、三茶の隣駅・池尻大橋いけじりおおはしの近くに最近オープンした、グランメゾン級のフランス料理店『ラ・ヴェスパ』だった。
 そこは、銀座に本店がある星付きレストランの姉妹店。どちらかと言えば大衆寄りのビストロで、味は本格派だが形式ばらず、コストパフォーマンスもいい三軒亭とは、趣が異なる超高級志向の一軒家レストランだ。
 四か月ほど前に三軒亭でバイトを始めるまで、フレンチのフの字も知らなかった隆一だったが、伊勢や先輩たちからいろいろと学び、定期的な試食会で味を覚え、だいぶフレンチというものの理解が進んだような気がしていた。まだまだ未熟者だが、サービスも以前よりは板についてきたように感じている。
 なにしろ隆一は、セミプロではあったが舞台に立っていたことがあるのだ。
 役者でした! と言い切れるほどではなかったが、所作や用語を覚えるのは、割と早い方だと思っている。役作りのために人を観察してしまうようになったクセも、未だに抜けていない。
 実は、本気でプロの舞台役者になろうとして、大学を中退していた。
 大学の演劇サークルでOBにスカウトされ、アイドルが所属する演劇ユニットに所属。だが、人気の増したアイドルが抜けたことで、ユニットは解散。その後は、オーディションに落ちまくりながらも次のチャンスを狙い続けていたので、ギャルソンの仕事は腰かけのバイトのつもりでいた。少し前までは。
 今は違う。役者の夢は気持ちよく手放せたと思っている。
 それは、三軒亭でいろんな想いを抱えている人々と触れ合って、己と真剣に向き合った結果、「舞台で大勢を楽しませるのも、目の前の誰かを楽しませるのも、同じように楽しい」と実感できたからだ。
 つたないながらも精一杯仕事に邁進していたら、つい先日、丁寧な感謝の手紙が指名客から届き、胸が躍るようなよろこびを味わった。この仕事が、ますます面白くなっていた。
 そんな隆一に、常連客の一人であるグルメライターの女性が、冗談交じりで言ったのだ。
「ラ・ヴェスパのオーナーよく知ってるんだけど、社員募集中らしいよ。若手がほしいんだって。隆一くん、ここはバイトなんでしょ? あの店なら紹介できるよ。……なーんてね」
 ラ・ヴェスパでは、フランス語の研修や海外研修もあるらしく、ほんの少しだけ興味を惹かれてしまった。
 隆一は、そろそろバイトではなく、本腰を入れてギャルソンの修業をしたいと考えていた。(もっと上を目指すなら、星付きレストランに就職するのも悪くないかも)と、雑念がよぎってしまったのだ。
 一度くらいは行ってみようかと、バイトが休みの日にランチをしてみた。誰にも内緒の偵察だ。最安値のコースでも一日分のバイト代が吹き飛ぶくらいの値段だったが、そこは何から何までがゴージャスな空間だった。
 壁のいたる場所に有名画家の作品が飾られ、華美な花が生けられた店内。中央にはグランドピアノがあり、シャレた服装の客たちが、生演奏を聴きながら食事を楽しんでいた。
 グラスや食器、ナイフやフォークなどのカトラリーは、かっぱ橋の老舗食器店に特注したオリジナルで、店名が刻印されている。料理は旬の食材を駆使し、芸術と呼んでもいいほどの盛り付け。ひと皿ごとに食べるのが惜しくなるほど美しく、味も素晴らしい。
 たとえば、前菜でチョイスした〝サーモンのマリネ ビーツのフリチュールと共に〟。鮮度の良さそうなスライスサーモンのマリネが敷き詰められた上に、細く桂剝きにしたビーツを丸ごと素揚げにしたフリチュール(揚げ物)が載っている。
 隆一は、その逆さにした赤い籠のようなフリチュールの形態にまずは驚愕。そして、ビーツの赤とサーモンピンクのコントラストに目を見張った。たとえるなら薔薇園で咲き誇る花々のようで、ため息が漏れる。
 もったいないなと思いつつ切り崩したフリチュールを、フォークで丸め取ったサーモンと共に口に入れた。カリッとした食感とビーツの微かな苦みが、とろけるように滑らかなサーモンの甘みと相まって、舌をよろこばせる。レモンとローズマリーの香りがサーモンの脂っこさを中和してくれて……。
 とにかく、見た目も味も、麗しいと表現したくなる料理だった。
 メインで登場した〝フォアグラと鴨胸肉のポアレ トリュフソース〟もこってりと濃厚で、スライスした白トリュフがふんだんにちりばめられている。三軒亭で食べるフォアグラより味が深く、高級に感じてしまった。
 伊勢の料理が、和のテイストも取り入れる〝創作フレンチ〟だとしたら、この店は伝統的なフランス料理をモダンにアレンジした〝ヌーベルキュイジーヌ〟だ。
 しかも、一人でオドオドと席に着いた一張羅のジャケット姿の隆一を、ギャルソンたちはVIP客のごとく丁重に扱ってくれたのだった。
 すごい。すごすぎる……。
 若干の堅苦しさと、場違いな空気を感じながらも、あまりのハイレベルにカルチャーショックを覚えた隆一は、自分がその店でテキパキと給仕をする姿を想像してみた。パリっとしたスーツ姿で、フランス人客を相手にフランス語で会話もしている。
 わ、めっちゃカッコいいかも。三軒亭より遥かにルールが厳しそうだけど。
 弱冠二十二歳のまだまだ青い隆一は、さらに想像を膨らませる。
 このまま三軒亭で社員になろうか。それとも、星付きフレンチの姉妹店である『ラ・ヴェスパ』の門を叩いてみようか。いっぱしのギャルソンになった暁には、自分の店も持ってみたいしなあ……。
 役者を辞めてギャルソンになると決意はしたものの、隆一にはその先の未来像が、まだはっきりとは見えないままでいたのだった。

 頭の中で膨らんだ雑念をすっぱりと吹き消し、フロアに出て入り口に向かう。丁度エレベーターが開き、隆一の指名客が顔を出した。
 長澤ながさわ律子りつこ・三十二歳。国際線のキャビンアテンダント。細身で長身の彼女は、フワッとしたブラウスにワイドパンツを身に着け、肩に薄地のストールを羽織っている。いつもえんじ色のメガネをかけているせいか、〝女教師〟という言葉が浮かんでしまう。物腰も優雅で、上品なイメージの女性である。
「いらっしゃいませ。律子さん、お待ちしておりました」
「こんばんは。こちら、柏木かしわぎ省吾しょうごさん。よろしくね」
 長い黒髪を揺らす彼女の横には、焦げ茶のジャケットに黒いパンツを合わせた、大柄でふくよかな体形の男性が立っていた。
「ここ、一度来てみたかったんですよ。楽しみだなあ」
 のんびりと言って大らかに笑う柏木。目尻の下がった細い目が、人の良さを物語っている。
 隆一は二人のコートを預かり、レジ横のコート掛けに素早くかけて、入り口から左手のホールに案内した。六つしかない席の窓際の奥にあるテーブルが、律子たちの予約席だ。ラ・ヴェスパのように豪華な生け花はないけれど、各テーブル席の真ん中に置いたガラスの小瓶に、枝付きの梅が可憐に生けてある。
 席のすぐ奥のバーカウンターから、室田が食前酒のリストを手にやってきた。
「いらっしゃいませ。食前酒はいかがですか?」
 柏木はリストに目を通し、リンゴの発泡酒・シードルをチョイス。律子は「お酒を飲むと食事が入らなくなるの」といい、グレープフルーツジュースにグレナデン(ザクロのシロップ)を入れてシェイクした、ノンアルコールカクテルをオーダーした。
 室田が用意した飲み物を運んだあと、アミューズと呼ばれる前菜の小皿を運ぶ。
「本日のアミューズは、〝ほうれん草のムース 塩イクラとコンソメジュレのせ〟です。スプーンでお召し上がりください」
 幅広の小さなグラスに淡い緑色のほうれん草ムースが敷き詰められ、その上にクラッシュしたコンソメのジュレと、鮮やかなオレンジ色のイクラが添えてある。
 律子は「サッパリしたものが食べたかったの。丁度いい感じ」と、うれしそうにカトラリーに手を伸ばし、柏木もほうれん草のムースに舌鼓を打つ。
「アミューズでその店のレベルが分かる、なんてグルメ本に書いてあったけど、これは期待しちゃうね」
「でしょ。柏木くんも絶対気に入ると思ったのよね」
「僕たち、食べ歩きが趣味なんです。いつも律子さんが美味しい店を教えてくれるんですよ。彼女と会ってから五キロは太りましたね」
 いかにもうれしそうな柏木。その後の会話で隆一は、柏木が家電メーカー勤務で律子より四つ下の二十八歳であることと、共通の知人の飲み会で知り合い、すぐに親しくなったことを知った。
 タイミングを見計らって、隆一がオススメ食材の記されたオーダー用紙を渡す。そこに丸印をつけてもらいながら、二人の好みを聞きだすのだ。今回は律子の希望で、〝野菜だけを使ったフルコース〟をリクエストされた。
「野菜オンリーのフレンチコースなんて、あまり食べられないじゃない? ここなら変化球を出してくれそうだから。今日は寒いし、身体があったまる料理がいいな。お肉や魚介抜きの美味しい料理が食べたい。柏木くん、それでいい?」
「律子さんの好きなものでいいよ」
「卵やチーズなどの乳製品は大丈夫ですか?」
 念のため確認すると、「それは大丈夫。もちろんバターも。控えめにしてもらえれば」と律子は答えた。
「かしこまりました。あ、本日のデザートはワゴンサービスです。五種類の中からお好きなものを選んでいただきます。のちほどお持ちしますね」
「五種類のデザートか。チョコレート系はあります?」
 柏木が目をきらめかせる。
「クルミ入りのガトーショコラがございます」
「それだ! 律子さんの好きなガトーショコラ」
「柏木くん、甘いものはセーブするって言ってたじゃない。ここのお料理ボリュームあるし、メイン食べてから決めなよ」
「……そうだね」と、柏木がやや気落ちしたように言う。
 どうやら、年上の彼女に頭が上がらないようだ。
「では、少々お待ちください」
 隆一が席を離れようとしたら、「ねえ柏木くん」と律子が甘え声を出した。
「今日は特別。柏木くんにイクラあげる」
「え? いいの? 律子さん、イクラ好きなのに」
「いいから。はい」
 律子は自分のスプーンにのせたオレンジ色の粒を、対面に座る柏木の口に入れようとしている。
 わ、ラブラブなんだな。
 隆一は、二人の世界を邪魔しないように、急いで厨房へと向かった。
「六番テーブルのオーダーです。お願いします」
 黒いコックコート姿の伊勢に、オーダー用紙を渡しながら律子のリクエストを伝える。
 伊勢はしばらくのあいだ、切れ長の目で用紙を睨んでいたが、「よし」と頷いてメニュー用のカードと筆ペンを手に取り、さらさらと品書きをしたため始めた。
「前菜、〝十種野菜のオードブル〟。野菜は……」
 伊勢は十種類の野菜を早口で述べたあと、「二皿目、〝フランス産キノコのヴルーテ〟。キノコはシャンピニオン・ド・パリとトロンペット・ド・ラ・モール。メイン、〝山芋と栗カボチャのスフレ 畑のキャビア添え〟。以上」と続けた。
「はい!」
 品書きを手渡された隆一は、十種類の野菜を間違えずに言えるように反芻しながら、律子たちのテーブルに戻った。
 二人は手製の品書きを眺め、「十種野菜のオードブルって?」と、案の定、興味津々に尋ねてくる。隆一は、すっと息を吸い込んでから口を開いた。
「オーダー用紙に印をしていただいた中から、十種類の野菜料理をひとつのお皿に盛り付けてお出しします。今夜は、蓮根、黒トマト、菊芋、チコリ、カーリーケール、カブ、アケビ、紅くるり大根、カリフラワー、ズッキーニ。それぞれ、野菜の個性を引き出す調理を施します」
 言えたー! と内心でガッツポーズを取る。伊勢は、何種類もの野菜を使った前菜を出すことが多いので、その場で野菜の名を覚えるのもだいぶ慣れてきた。
「どんなお料理が出てくるのか、すごく楽しみね」
 律子が瞳をきらめかせる。
「よろしければ、このオードブルに合うワインをお選びしますよ」
 背後から室田の声がした。ワインリストを手にしている。
「じゃあ、お任せします。律子さんも少し飲む?」
「私は大丈夫」
「かしこまりました」
 室田が去り、隆一は空になったアミューズの皿とグラスを下げた。厨房でパンの準備をし、再び席に戻る。
「本日は、〝バターデニッシュ〟〝ヨモギ入りパン〟の二種類をご用意しました。両方お載せしましょうか?」
 パンを入れた銀色の籠とトングを手にした隆一に、柏木が「ええ、お願いします」と即答。律子は「とりあえず、ヨモギだけでいいです」と答え、グラスのミネラルウォーターを飲み干した。
「パンがアツアツでウマそう」
「柏木くん、食べすぎちゃだめよ。メインに行く前に満腹になっちゃうから」
「そうだね。いつもそれで失敗するんだよな」
「ほら、前に恵比寿のシャトーレストランに行ったとき、パンを食べすぎてメインを残しちゃったでしょ?」
「ああ、あれは不覚だったなあ。奮発して一番品数の多いコース頼んだのに。……そういえば、僕の上司の結婚式、あのシャトーレストランでするらしいよ」
「本当に? あそこで結婚式なんて、すごく高そうじゃない?」
「だよなあ。でも、メシのうまい店だと、招待された側はうれしいよな……」
 律子たちが二人だけの会話をし始めたので、隆一はミネラルウォーターを注いでからバーカウンターの前で待機し、料理が出来上がるのを待った。


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書誌情報>>斎藤 千輪『ビストロ三軒亭の美味なる秘密』
わけありの人々が集う美味なビストロ。ギャルソンとシェフが心の謎を解く!


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