ミステリ作家・呉勝浩がオンライントークイベント「新世代ミステリ作家探訪」に登場!
『スワン』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をW受賞した、呉勝浩さんのオンライントークイベントが9月20日に開催されます。
首都圏郊外にある巨大ショッピングモール「スワン」。そこに3Dプリンタで製造した銃と日本刀で武装した男たちが現れ、無差別殺人を繰り返した後に自決する。男たちの巻き起こした出来事は同時中継で動画配信されていた……。
第162回直木三十五賞候補作に選ばれ、第41回吉川英治文学新人賞・第73回日本推理作家協会賞をW受賞した呉勝浩『スワン』は、こうした目を覆いたくなるような惨劇から始まります。
主人公の高校生・丸岡いずみはモールで起きた事件に居合わせた人物であり、彼女の人生はこの事件によって大きく狂わされてしまいます。そしていずみは、ある「お茶会」の招待状を受け取ります。それは、「スワン事件」で起きた出来事を、生存者たちが検証する、という集いでした。
理不尽な暴力に遭遇してしまったとき、人は何を感じ、どう立ち向かうべきか。常にそのようなテーマに取り組み続けてきた呉勝浩にとって、『スワン』はまさにその集大成というべき渾身の一作です。
特に中盤以降で描かれる、心を抉り、揺さぶるような光景や台詞の数々には、ミステリ作家としての呉勝浩の“犯罪小説観”がぎゅっと凝縮されており、「現代の犯罪を描くこと」に対する作者の真摯な姿勢が伺えるようになっています。吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を見事射止めた理由も、「現代の犯罪小説とは何か」という命題に呉勝浩が真剣勝負を挑んだからに他ありません。
書評家・若林踏が案内役を務める「新世代ミステリ作家探訪」は、新刊や話題書を中心にしつつ、これからのミステリ小説シーンを背負って立つ作家たちの全貌を探る、“喋るミステリ作家批評”というべきオンライントークイベントです。
キャリアの第一到達点というべき『スワン』が生まれた背景とは何か。『スワン』で描かれるような現代の犯罪に、人々はいかに抗うべきなのか。そして、『スワン』以後に目指す新たな犯罪小説の形とは。
9/20開催の「新世代ミステリ作家探訪」では『スワン』を切り口に、呉勝浩さんとともに日本の犯罪小説の現在、そして未来について考えていきたいと思います。
イベント概要
[出演] 呉勝浩(小説家)、若林踏(書評家)
[日時] 2020年9月20日(日)
開場・19:00(認証が手作業になりますのでお時間を要します)
開始・19:30(約1時間を予定)
[料金] 1500円(当日申し込み2000円)
※会議ソフトZoomよるオンライン開催です。参加される方の画像と音声はオフにします。イベント前にアプリのインストールと登録をお願いいたします。
チケットのご予約については下記URLからお願い致します。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=153076610
書誌情報
『スワン』
著者:呉 勝浩
定価: 1,870円(本体1,700円+税)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321905000425/