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阿部寛&北村匠海が親子の絆を後押し! 映画『とんび』 公開直前イベントレポート

イベントに登壇した主演の阿部寛、北村匠海


映画『とんび』公開直前イベント
◆日 時:3月24日(木)
◆場 所:スペースFS汐留 
◆登壇者(敬称略):阿部 寛、北村匠海

幾度途切れても必ず繋がってゆく親子の絆を描く、重松清の不朽の名作小説「とんび」(角川文庫)。去る3月24日に、本作の公開直前イベントが開催され、会場に100名の親子が来場した。主演の阿部寛、北村匠海も登壇したこの日の模様をレポート!

多くの親子が会場に集まった本イベント。今回、親子役として初共演を果たした阿部と北村だが、まずはお互いの印象を聞かれると、「初めて会ったとき、少し似てるかなと親近感を感じました」(阿部)、「子どもの頃から少しずつ顔が濃くなっていきました(笑)。うちは父も母も弟も濃い顔をしていて、阿部さんはちょっと父に似ていたりもするので、今回親子役を演じられて光栄でした」(北村)と、意外な共通点を明かした。

撮影中に驚いたエピソードを聞かれた阿部は、「アキラに怒られるシーンは、普段の北村くんのテンションとの違いにびっくりして、その日一日凄いショックを受けました」と告白。一方、北村は「情熱をもって大黒柱として現場で常に真ん中にいてくださった。お子さんの話をされているときはキラキラしていて、チャーミングで意外でした」と、お互いのギャップを語った。


阿部は、北村のことをまるで本当の息子のように誇らしげに語っていたのが印象的だった。


北村は、撮影中の阿部の包容力ある座長ぶりに感激したことを明かした。


この日は、“親子の絆”を描いた本作にちなみ、イベントに来場した親子の中から3組の親子に、「この場を借りて言いたいこと」をぶつけ合ってもらい、阿部と北村がそれぞれ親と子の立場でその言い分を後押しする企画が催された。

一組目は中学生の娘とその父。「たまには一緒に出掛けてほしい」という父の切実な想いに、会場にいる親たちは大きく頷く姿もあったが、それに対して娘は「実は中学に入ってすぐに、彼氏ができた」と衝撃の告白! 動揺する父に場内から笑い声が起こり、阿部は「お父さん、辛いですね」と同情する一幕も。しかし北村は、「温かく見守ってあげてください。僕も中学校の頃は素直になれなかったけど、今は友達みたいに一緒にお酒を飲んで昔話をしているので、いつかこの日をお酒のつまみに出来る日があるのかもしれないですね」と自身の話をして後押しした。

二組目は、20代の社会人と母親。「息子に内緒で旅行に行ったことがある」と謝罪する母に対し、息子は「実は内緒で埼玉から東京に引っ越していた」とカミングアウト! さらには「洗濯機がないので買ってほしい」とこの場に便乗したおねだりもして、会場は笑いに包まれた。北村は息子に対し、「コインランドリーもいいぜ?(笑)。あと、自分で稼いでそのお金で買うとすごく愛着も湧くから、自分で胸を張って洗濯機が買えるぐらいになったら最高ですよね」と完璧なアドバイス。阿部は、「ね、いいこと言うでしょ? もうコインランドリー行くしかないでしょ」と“自慢の息子”を誇らしげに語って笑顔を見せた。

最後は、20代学生の娘とその母親が登場。「意味不明な寝言を言わないでほしい」と言う母に対し、「母が心配性すぎる。心配しないでほしい」と娘が主張。阿部は、「僕もその歳の頃、先輩の家に泊まりに行ったときに、親がそこら中に電話しまくって恥ずかしい思いをして、親に怒った経験があります」というエピソードを語りながらも、「親は子どもを信じてあげるということが大事だと思います」と、父親の立場からもアドバイス。北村は、「8歳から芸能活動をしていたので、一人で遠くに行くことも多かったです。親御さんの心配以上に子どもたちが行く場所はワクワクが詰まっていたり、良い人生経験になると思います」と、自身の経験を語った。


3組の親子の愛にあふれた“言い分”は、阿部と北村の後押しもあって会場を幸せな空間にする結果に。


最後に北村は、「この映画にも親子の愛情が散りばめられています。親子はいつまでも繋がれているということを再確認できる映画になっているので、楽しみにしていただきたいです」と挨拶。そして阿部は、「親子ってそんなに器用じゃないと思うんです。お互いのことを大事に思っているけれど、それがうまく表現できなくて。でも人というのはどこかしら欠けているものだと思うので、皆で支え合っていく。今の時代だからこそ観る意味のある映画になっています」と映画への思いを伝え、温かな雰囲気の中、イベントは無事終了した。

映画情報


©2022『とんび』製作委員会


『とんび』
監督:瀬々敬久
原作:重松 清「とんび」(角川文庫 刊)
出演:阿部 寛 北村匠海 杏 安田 顕 大島優子 麿 赤兒 麻生久美子/薬師丸ひろ子 
配給:KADOKAWA イオンエンターテイメント

4月8日より全国公開
https://movies.kadokawa.co.jp/tonbi/
©2022『とんび』製作委員会

STORY

舞台は瀬戸内の町。不器用な男・ヤス(阿部)は、愛する妻・美佐子(麻生)の妊娠にも上手く喜びを表せないでいた。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、家族は何よりの憧れだったからだ。時は昭和37年、アキラと名付けた息子のために、運送業者で懸命に働くヤス。だが、ようやく手にした幸せは、妻の事故死によって打ち砕かれてしまう。悲しみに沈むヤスだったが、人情に厚い町の人々に叱咤激励され、彼らの温かな手を借りてアキラを育ててゆく。時は流れ、高校3年生になったアキラは、東京の大学に行くことをヤスに相談する。するとアキラは「一人前になるまで帰ってくるな!」とヤスを突き放してしまうが……。

原作情報
重松清、永遠のベストセラー「とんび」



とんび
著者 重松 清
定価: 704円(本体640円+税)
発売日:2011年10月25日

父親は、悲しみを飲み込んでいく海になれ――
昭和37年、瀬戸内海の小さな街の運送会社に勤めるヤスに息子アキラ誕生。家族に恵まれ幸せの絶頂にいたが、それも長くは続かず……高度経済成長に活気づく時代と街を舞台に描く、父と子の感涙の物語。
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/201101000078/
amazonページはこちら


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