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特集

「金スマ」等出演で話題の医師・池谷敏郎先生が伝授! ステイホームで陥りがちなメリハリのない生活は代謝を下げ、万病のリスクを上げる

新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延の影響から、外出を控える日々が続き、運動不足になっている人も多いのではないでしょうか。そんなときに注意しなければならないのが「代謝を上げること」です。
新刊『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』の著者で、循環器系のエキスパートである医師・池谷敏郎先生にお話をうかがいました。


書影

池谷敏郎『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』(角川新書)


 あらゆる病気を治す“万能薬”はありませんが、あらゆる病気につながる“万病のもと”はあります。それは、「メタボ」こと、メタボリックシンドロームです。
 たとえば、新型コロナウイルス感染症で重症化しやすい人の特徴のひとつが、「肥満」です。メタボ体型の人は、重症化しやすいのです。また、「糖尿病」や「高血圧」「脂質異常症」の人も重症化しやすいと指摘されています。
 内臓脂肪型の肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質代謝異常のいずれか2つ以上が重なっている状態をメタボと言いますが、この「メタボ」が何を意味しているのか、知っていますか?
「メタボ(メタボリック)」は、「代謝の」という意味なのです。
 メタボリックシンドロームは、日本語に直訳するなら、「代謝異常症候群」。
 メタボが万病のもとと言われるのは、内臓脂肪の蓄積をきっかけに全身で代謝の異常が起こり、ありとあらゆる病気を引き寄せてしまうから。逆に言えば、代謝を理解し、内臓脂肪をためる生活から抜け出し、代謝を正常に戻せば、万病を遠ざけることができるということ。ですから、「代謝がすべて」なのです。

脂肪としてたくわえることまで含めて「代謝」

 ところで、そもそも代謝とは何でしょうか。
 代謝とは、食べたものを処理し、有効に使い、そして効率よくためるために体内で行われる一連の化学反応のことです。つまり、食べたものを分解してエネルギー源や体を形づくる材料として使うことはもちろん、余った分を中性脂肪に作り替えて“いざというときの備蓄用のエネルギー”として体内にたくわえておくことまで含めて、「代謝」です。
 ただ、「備蓄分=脂肪」が増えすぎて使いきれなくなってくると、代謝がうまくまわらなくなってオーバーヒートしてしまい、万病のもとになるというわけです。

代謝を高めるのは温かい飲み物? 冷たい飲み物?

 代謝をオーバーヒートさせないために、つまりは備蓄用の脂肪を増やし過ぎないために気をつけるべきことと言えば、みなさんもおわかりのとおり、食事と運動です。
 食事をとり過ぎたら余って脂肪になるのは当然のこと。また、消費するエネルギーが少なければ余るのも、当たり前ですよね。ですから、食べすぎないことと体を動かすことが大事なのは言うまでもありませんが、ここでは、それら二つ以外で代謝を上げるコツをお伝えしましょう。

 ふだんの水分補給は、温かい飲み物が多いですか? それとも冷たい飲み物が多いですか? 代謝を高めるためにより良いのはどちらだと思いますか?
「冷たい飲み物は体が冷えるから悪そう」と、思った方もいるかもしれませんね。
 でも、代謝を上げるという意味では、温かい飲み物よりも冷たい飲み物のほうがおすすめです。なぜなら、冷たい飲み物を飲めば、体の中で体温と同じ温度まで温められますよね。そのときに体に備蓄されているエネルギーを使うのです。
 実際、水を飲むだけでエネルギー消費が増え、痩せるという研究結果も報告されています。このときに飲まれた水は22度という体温よりも低い常温の水でした。

代謝アップのコツは自ら熱をつくる生活をすること

 ところで、暑い夏と寒い冬、代謝が上がりやすいのはどちらだと思いますか?
 夏のほうがたくさん汗をかいて代謝が高まるような気がするかもしれませんが、正解は「冬」です。
 理由は、先ほどの水の話と同じです。冷たい飲み物を飲めば体内で温めるのにエネルギーを使うのと同じで、寒いときには体を温めるために体内で熱がつくられるので、代謝が高まります。
 ここで大事なのは、体内で熱をつくりだすこと。自ら熱をつくる生活を心がけることが、代謝アップのコツです。ですから、暖房を入れて室温を上げたり、厚着をして対応したりしても、代謝は高まりません。
 肌寒いときは、代謝を上げるチャンス。着込んだり暖房をきかせたりする前に、手をこすり合わせたり、手足をグーパーしたりして、自ら熱をつくりだしてエネルギー消費を高めましょう。
 逆に、もともと暑い夏は、冬に比べて熱をつくりだす必要がないので、代謝が下がりやすい。基礎代謝という、何もしなくても消費されるエネルギーが冬よりも落ちるので、夏はやせにくい季節なのです。

サウナは本当に代謝をアップさせるのか

 “自ら熱をつくる生活”が大事と言えば、最近、サウナブームが到来しているそうですね。サウナに入ればバーッと汗をかくので、代謝が上がるというイメージをもっている人は多いと思います。
 サウナ好きな方には残念なお知らせですが、サウナで体が温まるのは、自らつくり上げた熱ではなく、サウナの片隅にあるヒーターがつくりだす熱のおかげです。熱をつくりだす作業を他人任せにしていては、代謝アップは見こめません。
 上がった体温を下げるために汗をかくことで、エネルギー消費は多少増えますが、その効果は微々たるものなのです。

メリハリのないステイホームは代謝を下げる

 もう一つ代謝を上げるコツを紹介すると、メリハリのある生活も大切です。メリハリのある生活とはどういうことかと言えば、日中に交感神経を活性化させるということ。
 自律神経には、心身をアクティブモードにもっていく交感神経と、リラックスモードにもっていく副交感神経があります。自律神経の話になると、「忙しい現代人は、交感神経ばかりが働きがちなので、副交感神経の働きを高めましょう」と指摘されやすいのですが、大事なのはメリハリ。夕方以降は副交感神経優位になるのが自然なリズムですが、日中はしっかり交感神経を働かせることが大事です。
 そして、代謝という観点で見ると、副交感神経は体を省エネ方向(エネルギーをたくわえる方向)にもっていき、交感神経はエネルギーを消費する方向にもっていきます。そのため、交感神経が活性化しているときには脂肪が燃焼されやすいのです。
 交感神経を活性化するには、日中に体を動かすことも大事ですが、それ以外にもちょっとした刺激で活性化することができます。たとえば、グレープフルーツの香りを嗅ぐ、カフェインが入った飲み物を飲むといったちょっとした行動でも、交感神経は刺激されます。カフェインが眠気覚ましになることはみなさんよくご存じだと思いますが、それは交感神経を刺激して、心身をアクティブなモードにもっていくからです。

 ステイホームが続いて、メリハリのない生活になっていませんか?
 日中シャキッとしないときには、アイスコーヒーとグレープフルーツで交感神経を刺激し、体をこまめに動かして代謝アップを図りましょう!

池谷敏郎『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』詳細はこちら(KADOKAWAオフィシャルページ)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322002000121/


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