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特集

性悪狸のほのぼの冒険譚と思いきや…。予想外の展開にどハマり必至! 松村進吉『丹吉』に賞賛の声が続々!

現代に蘇った卑俗な化け狸が、この世の不平と悪を斬る!? 令和版狸合戦!
新刊『丹吉』(松村進吉・著)7/4発売!

2022年7月4日、松村進吉さんの『丹吉』が発売になりました。
「怪と幽」連載時から多くの読者に反響を得ていた本作を、いち早く読んだ方から感想コメントが届いています。早くも続編を望む声まで……。



あらすじ

化け狸・丹吉は、エッチな悪事によって徳島市方上町にある弁天山の卑猥な形の岩に封じられた。暇をもてあます丹吉は、参拝に来る松浦とち子を通じて現代社会の知見を得る。ある日、プチ弁天の力で受肉した丹吉は、阿波の平和を守るため妖怪退治を命じられるが……。ひとまず破けた殿中を縫ってもらうため、とち子のもとに向かった丹吉はSOS を察知。セクハラ親父から彼女を救うべく田舎道を疾走する。令和版狸合戦がここに開幕!

感想を寄せてくださった読者からの熱烈な声をお届けします。

※いただいたコメントの一部を抜粋して掲載しています。

ちょっとエロくて人間(狸)味あふれる丹吉が面白くて小説版のコントを読んでいるような感覚になりました。ただ、全てがコントのようではなく、後半はウルっときてしまうシーンがあったりしたので丹吉に化かされました。章ごとも長すぎず、短すぎずの丁度良かったので中だるみもなく楽しめました。(山崎里奈・女性・30代)
冒頭から、擬人化した動物もの?と思ったら、まさかの化け狸に神様にと、思いもよらぬ展開。「ワイ」の語り口が現代的、俗世的で、いわゆる神聖な生き物とはかけ離れていて、とても親しみやすい。氏子である「とち子」の幸せを願いながら、中盤では正体をバラしてしまうところなんか、「ジェントル狸」と呼んでもいいほどカッコいい丹吉。周りの神達、神使達が慕って来るところなんか、優しく強い丹吉だからこそですね。これからの丹吉の活躍を期待します。(たんたん丸・男性・40代)
令和に妖怪退治のため復活したたぬきの丹吉。ホラーかと思えば狸、蛇、兎、猫のファンタジー? 実は石に閉じ込められる前の因縁と話題いっぱいでした。(あけちゃん・女性・60代)
丹吉、かっこええやん。の一言につきます。最後も一気に読み進めました。ダメダメのようでいて、ぶれない丹吉がとてもかっこ良かったです。人間に化けた時の丹吉は出川哲朗さん。とちこは多部未華子さん。BHは……など、想像の幅が広がる物語でした。ちょいちょい、今風の話題が、入ってるところがまた面白かった(孤狼の血とか)ボケをつっこみながら読む楽しみもありました。(にし・女性・50代)
丹吉が可愛らしくて面白かったです。(いく・女性・40代)
読み始めは可愛い動物モノかなと、ほんわか読んでいたのですが、ある部分からハードボイルド?というくらい激しい憎しみと戦いが入ってきて……。1作でいくつもの味が楽しめました。丹吉は、ちょっとエロジジイ的な雰囲気が漂うのですが、実はとっても誠実な狸ということが解ってきて、その上、過去に悲しい想いもしていて、凄く助けてあげたくなる狸でした。狸と言っても、まるで孫悟空のようで、現代版日本孫悟空と呼んでよい存在に思えました。読んでいて、映像化しても面白そうだなと思いました。必死でマッツ・ミケルセンに似せて化けたと言っているので笑ってしまったのですが、イケメンに化けたんだろうなぁ(笑)。本当に楽しい小説でした。(ゆきがめ・女性・40代)
物語の始まりからして、「ちょっとエッチな大冒険」になるかと思いきやそんなことはなく、可愛らしい弁天様の神使になるために、様々な人や動物たちと出会う中で、少しずつ格好良くなっていく丹吉に、つい惹き込まれて時間も忘れて読み耽ってしまった。笑いあり涙あり、随所に令和の時代を感じさせながらも、これまでに紡がれてきたいくつもの民話にもつながる狸のお話。メディアや時代が変わっても、丹吉狸の「物語」はずっと続いていくだろう。(じょにぃ・男性・40代)
著者の作品を初めて拝読いたしました。まず感じたのが、すらすら読める文体。「~だお。」「チャリで来た」等、2ちゃんねる全盛期を知る'70~'80年代生まれならクスリと来るスパイスも効いていて、どんどん読み進んでいきました。冒頭、ラストと読者が見えているかのような、独白にニヤリとする筆遣いもなかなかです。年齢を問わず誰にでもお勧めできます。(えびちゃん・男性・50代)
ウサギやへびとの掛け合いが面白かったです。こんな狸とかいたらいいなーって思いました。ホラーだとばかりおもってたので新鮮でした。(いく・女性・40代)
妖怪が主人公なのに軽妙に物語が進んでいく。登場人物がみんな個性的で愛らしく楽しく読めました。(ももーんチョップ・女性・40代)
「丹吉・ザ・ラクーンドッグ シーズン1」はまだはじまったばかり!という高揚感!早くも続きが楽しみです。個性的で多彩なキャラクター達の外伝も気になるところ。二次創作界隈が騒ぎはじめるのも時間の問題でしょう。丹吉のメタメタな語りが俄然活きてくるクライマックスは、テーマパークのアトラクション的感動がありました。まさに「位相をまたぎ」丹吉がこちらの世界へ出てくるような、あるいは自分があちらへ入り込むような。随所で語られる物語論(人の心から発するシェアード・ワールド作品群、物語のレイヤーなど)はとても新鮮味がありました。同じ作品内で矛盾する歴史をもつもの同士を「シェアード・ワールド作品群」として並列に存在させる、その手腕に拍手喝采です。人間は心の中にそれぞれの「この世」を持っていて、そこからあらゆる「物語」が発し、複雑なレイヤーの重なり合いのなか、丹吉がフンスフンスと歩いてゆく。読書好き、物語好きには何ともあたたかく愛のある考え方だと嬉しくなりました。「たとえ夢と共に消え去ってしまうとしても(中略)事実は、この世界のどこかに、きっと刻まれるだろう。」という一節は、怪談実話に真摯に対峙してこられたからこその実感を伴ったものだと受け取りました。「ウェブとポリコレとオマージュの時代」に、丹吉が大明神になるレイヤーがあるかもしれない。その可能性が、私の持つ「この世」に精彩を与えるのです。(青でんぶ・女性・30代)
今は、便利で楽なデジタル楽しいSNSの世界だった筈、昔はアナログ信仰、先祖、親、兄弟、家族、また義理人情が今で言う絆、想いやりがあったんですよね、生きるため何が必要か、丹吉、とち子、その他皆んな教えてくれる感動です、85%満足できました徳島に行きたくなりますね。(埼玉イチロー・50代)
序盤からテンポよく、お笑いとヒーローものを掛け合わせたようなアニメを見ているような感覚で読めました。化け狸というだけのことはあり、読みながらこちらが化かされているようなシーンも多々で、とにかく新鮮なタッチで書かれています。(あかきち・女性・40代)
丹吉と兎(宇佐美さん)のやりとりが、特に好きで、面白いと思いました。厳島神社や金比羅神社などの実在神社が出てきて、読みやすい1つの要素でした。(パープル・女性・30代)
題名から勝手に時代小説を想像していたので、読み始めは主人公の言葉遣いに違和感を持ちました。しかし、徐々に背景がわかってくると、途端に主人公やその他登場するキャラクター達が生き生きとした輪郭を持って動き出し、楽しくてどんどん読み進めていました。人間らしいという表現が当てはまるのかわかりませんが、感情豊かに描かれるキャラクター達が、皆、愛おしく、人間の世界のそばにこんな世界が本当にあったらと想像し、優しくあたたかい気持ちになりました。軽妙な言葉遣いとコミカルなやり取りの中に、悲哀や苦悩、優しさや愛情が織りこまれるようにストーリーがすすんでいくので、泣いたり笑ったり感動したり、読んでいる私も色んな感情を味わうことができました。生きて行くってこういうことなんだろうなと、狸に改めて教えてもらったような気がします。(なつ・女性・40代)
コミカルに動き回る狸が面白かった。江戸時代から復活した狸が主人公なので読みにくい文章になるかと思えば、非常に口が軽く時事ネタを随所に挟んだりと読みやすかった。江戸から令和になって変わってしまった事の話が出てきてハッとさせられることも。最後までテンポ良く読み進められました。(みたらし・男性・30代)
ゆっくり、穏やかに始まった“丹吉さん”の物語。のんびりしたお話なのかな?と思いきや、まるでジェットコースターのように次から次にいろんな事が……。ただのスケベなおやじだと思ってた“丹吉さん”だけど、男気があって、ちょっとかっこよかったです。人柄ならぬ狸柄で周りの人を魅了しましたね!(ひろ・女性・50代)
作品の展開が、痛快過ぎて、一気に最後まで読み切りました。登場人物も、個性溢れていました。作中には、あらゆる者の命の尊さを考えさせられました。(プルヘイ・男性・50代)
まるで落語を聴いているような軽快さで、大変面白かったです。現代日本こそ丹吉にいて欲しい。(WBLindsay・女性・40代)
8つの話から構成されているのですが、各話の前半は、笑いあり突っ込みありの丁々発止の言葉のやり取りがつづいて、このまま終わりのかと思いきや、終盤一気に、ホロリとさせられたり、怒りありで、話がひっくり返されて予想できない展開で楽しめました。また、8つの話が別々ではなく、伏線が回収されていくのも気持ち良かったです。(椎良麻喜・40代)

作品紹介



丹吉
著者 松村 進吉
定価: 1,870円(本体1,700円+税)
発売日:2022年07月04日

詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000660/
amazonページはこちら

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徳島の狸伝説をハリウッド級にスケールアップ。——『丹吉』松村進吉 レビュー【評者:吉田大助】



https://kadobun.jp/reviews/entry-46199.html


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