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父の遺品を、整理する。愛の不在を問う長篇小説『不在』(著:彩瀬まる)6月29日発売。

ひりひりとした痛み。橋本愛さん、書店員さんから共感の声続々。

頼りない私達を一人にしない為に、慎重に絞り出すように紡がれた言葉たち。おかげで自分の大嫌いな部分を、ほんの少し愛してしまった。

彩瀬まる著『不在』を2018年6月29日(金)に発売いたします。今もっとも書店員の注目する著者による最新長篇は、父の遺品を整理する娘の物語です。
昨年刊行した『くちなし』(文藝春秋刊)で第158回直木三十五賞候補、第5回高校生直木賞受賞と書店員のみならず出版業界や学生からも熱い視線を浴びる作家、彩瀬まる。待望の作品とあり、いち早くお読みいただいた方々より共感・絶賛の声が多数寄せられております。

「家族」と聞いて一番最初に「笑顔」という言葉を思い浮かべられる人は読まなくてもいいかもしれない。
気づかないでいたい黒い小さなものを知っている人には、きっと刺さる物語。
そして、多分、救いになる物語。
――久田かおりさん(精文館書店中島新町店)

とにかく、《胸がきゅーっとなる》小説でした!
明日香が遺品整理するのを読んでいくうちに、お父さんの人生が浮かび上がり、明日香の心が痛いように刺さりました。
――山田恵理子さん(うさぎやTSUTAYA矢板店)


本作は、遺品整理をしていく過程での主人公の様々な変化が描かれていますが、断捨離や身の回りの整理、人間関係の悩みといった私たちの実生活でおこる出来事に置き換えて考えることができる。読めば読むほどグサグサと突き刺さる小説です。今夏、ぜひお手に取ってみてください!

気鋭の著者が問いかける、愛の不在。
愛なき世界の生き方を探る、野心的長篇小説。
長らく疎遠だった父が、死んだ。「明日香を除く親族は屋敷に立ち入らないこと」。
医者であった父の不可解な遺言。娘で漫画家の明日香は戸惑いを覚えながらも洋館を受け継ぎ整理することを決めた。四半世紀ぶりに足を踏み入れた館には、自分の知らない父の痕跡がちりばめられていた。家財道具の処分を始めた明日香だったが、整理が進むに連れ、漫画の仕事がぎくしゃくし始め、恋人の冬馬との間にもすれ違いが生じるようになる。
そして奇妙な遺物に翻弄される明日香の目の前に、父と自分の娘と暮らしていたという女・妃美子が現れて――。愛情のなくなった家族や恋人、その先にある関係性とは。

※本作は書き下ろしです。
情報サイトhttps://www.kadokawa.co.jp/product/321606000527/

彩瀬まる(あやせ まる)

撮影/ホンゴユウジ

1986年生まれ。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞読者賞」を受賞しデビュー。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『神様のケーキを頬ばるまで』『桜の下で待っている』『朝が来るまでそばにいる』など。ノンフィクション作品として、東日本大震災に遭遇した時のことを描いた『暗い夜、星を数えて 3・11被災鉄道からの脱出』がある。2016年『やがて海へと届く』で第38回野間文芸新人賞候補。2017年『くちなし』で第158回直木三十五賞候補。

発売日:2018年6月29日★電子書籍同日配信予定
定価:本体1500円+税
体裁:四六判上製 
頁数:256頁
装丁:アルビレオ
装画:加藤新作
発行:株式会社KADOKAWA


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