高さ10メートル超の〝本棚劇場〟
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KADOKAWAブースの巨大本棚
4月27日に千葉・幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議2019」(28日まで)に、高さ10mの超巨大本棚が出現!「ありがとう平成!よろしく令和!ニコニコカドカワブックフェア」ブースに、約3万点もの書籍が並んだ。
この超巨大本棚には、KADOKAWAが「平成」に刊行したほぼ全書籍を展示。また、現在異例の増刷となっている「万葉集」の奥付表記を「令和元年」にした豪華特別オビバージョンも展示されている。
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金銀の特別帯が巻かれた『万葉集』。「令和」の語源として注目を集めている
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奥付に「令和元年5月1日」と書かれた、角川ソフィア文庫の『万葉集』
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「令和」おじさんこと菅官房長官(写真右)も来場。角川歴彦会長と
同ブースの広報担当者に、巨大本棚設営の裏側を聞くと、「平成に刊行した書籍を1冊ずつ、合計3万冊を持ってくる作業をイベント開催の2日前からやったのですが…。本は10tトラック2台分とすごい量で。全てのタイトルの1冊ずつを抜き出してトラックに詰めていくというのは、出版倉庫の人にとってはとても大変な作業でした」とのコメント。「今日の土曜日のために木・金と2日間かけて並べたのですが、今度これをばらすために用意された時間は、日曜日の夜の2時間くらい。コンテナに全部積み、検品もしなければいけないので、頑張らなくてはなりません。実は10mという巨大本棚の制作より、中身の移動に苦労しているかも…」と裏話を教えてくれた。
展示されている本は手に取って読むこともでき、ライトノベル、コミック、エッセイ、ダイエット本、小説など様々なジャンルのものが揃い、来場者を楽しませていた。
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平成5年のベスト1は鈴木光司著『リング』!
面白いのは、外側のこの“平成本”や圧巻の見た目だけでなく、ブースの中も。内側では、これから登場する角川武蔵野ミュージアム(埼玉・所沢)の図書館エリアへ実際に設置する本棚のモックアップ展示と、この棚と一体化したプロジェクションマッピングを実施しているのだ。
同ミュージアムは、日本最大級のポップカルチャーの発展拠点として、2020年7月にオープンする「ところざわサクラタウン」のランドマークとなるスポットで、今回はこの注目コンテンツの一部の初お披露目となった。
図書館・美術館・博物館が融合した、他に類を見ない文化複合施設となる予定で、松岡正剛氏、荒俣宏氏の監修である点や、隈研吾氏設計の建築である点もポイントとなっている。
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「ところざわサクラタウン」に建設中の角川武蔵野ミュージアムに置かれる本棚のモックアップを初披露