逢坂冬馬さんの最新書き下ろし小説『その犬をください』(KADOKAWA)が、2026年9月16日(水)に発売決定。予約受付を順次開始しました。
逢坂冬馬『その犬をください』作品紹介
『同志少女よ、敵を撃て』で2022年本屋大賞を受賞した逢坂冬馬さん、待望の新作です。
今作は明治・昭和初期・戦中・令和を舞台とした、犬と人間の4つのお話から成る連作短編集で、逢坂さんが初めて挑む「日本の戦争」のお話です。
各話に登場する犬が可愛いのはもちろん、人と犬の歴史にこれほどの知られざるエピソードがあったとは、と知的な面白さに満ちた内容になっています。
また、読み進めるごとに近代日本がなぜ戦争に至ったのか、社会はそれをどのように受け入れてきたのかを理解させられる巧みな構成にもご注目ください。
最終話を読み終えたとき、もはや何を信じればいいのかわからない現代におけるお守りのような物語を得たと感じるはず。今、読むべき1冊です。どうぞお見逃しなく。
あらすじ
1. 未開の咆哮
明治初期の東京府。御雇外国人として開成学校の教師に着任した英国人のジョージは、自分を見るや吠えかかる日本の野良犬たちに手を焼いていた。生徒であり通訳を務める士族の青年・藤川、そして祖国から連れてきた愛犬チェスターとローラを生活の支えとしていたジョージだが、ある日の夕暮れ時、帰路につくため駕籠を待っていたところ突然現れた浪人に立ち塞がれ――。
2. 忠犬誕生
昭和7年、渋谷駅。乗降客の間に混じって人待ち顔の老犬がいる。その犬についての小さな新聞記事は、想像を超えた「ハチ公」ブームを作り出した。しかしその物語は、動物愛護や映画産業に身を浸す人間を巻き込んで加速し、現実を超えてゆく。
3. 犬たちの戦争
アメリカとの戦争が始まった。熱烈な軍国少年の坂間明は、いつも愉快な空想話を聞かせてくれた平吉兄さんが笑顔を失っていくことが気がかりだった。そんな折「犬の供出運動」が始まり、坂間家も愛犬ドーラクを差し出すように促される。明の父はあの手この手で供出を断るが、ついに巡査が家を訪れて説得をはじめ――。
4. スランプ
令和の春。念願叶って進学校に入学した高校生の楓は、突然学校に行けなくなった。「戦争」という言葉が頭について離れず、自分を押しつぶしてゆくような恐怖を感じるのだ。家で飼っている引退警察犬リッキーも自分と同じく元気を失っており、楓はその世話をすることで気を紛らわせていた。しかしある朝突然、同級生の三門澄が家を訪れ、学校を休んでどう感じたかを問われて――。「言えば、きっと自分は『変』になる。戦争が怖くて学校に行けないなんて変なんだ」
書誌情報
作品名:その犬をください
著者名:逢坂冬馬
発売日:2026年9月16日(水)※電子書籍同日配信
定価:2,145円(本体1,950円+税)
頁数:320頁
装画:佐治みづき
装丁:須田杏菜
体裁:四六判上製 単行本
ISBN:9784041177075
初出:書き下ろし
発行:株式会社KADOKAWA
作品情報ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322604001271/
著者紹介
逢坂冬馬(あいさか・とうま)
1985年、埼玉県生まれ。明治学院大学国際学部国際学科卒。2021年、『同志少女よ、敵を撃て』で第11回アガサ・クリスティー賞を受賞してデビュー。同書は2022年本屋大賞、第9回高校生直木賞を受賞、第166回直木賞候補となった。2025年には第3長篇『ブレイクショットの軌跡』を刊行、第173回直木賞候補となり、第13回高校生直木賞を受賞した。





