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国際アンデルセン賞は、「小さなノーベル賞」とも言われ1956年から続く国際的な児童文学賞です。今まで作家賞では、『飛ぶ教室』のケストナー、「ムーミン」シリーズのトーベ・ヤンソン、『長靴下のピッピ』のリンドグレンなど世界的に有名な児童文学作家が受賞してきました。日本人では、まどみちおさん、上橋菜穂子さんに続いて三人目という快挙です。
国際アンデルセン賞の選評と、角野さんの受賞の言葉をお届けします。

IBBY(国際児童図書評議会)選考委員長 パトリシア・アルダナの選評から

日本を代表する卓越した作家、角野栄子の作品には、言いつくせないほどの魅力と思いやりと情熱がある。角野が手がけた作品は、それがゆかいな絵本であれ、魔女のキキが活躍するすばらしいシリーズであれ、あるいはまた、第二次世界大戦中に恐ろしいトンネルの森を通り抜けて学校へ通った勇敢な少女の物語であれ、いつでも驚きと魅力に満ち、読む者に力を与えてくれる。いつでも楽しく、いつでも人生を肯定してくれるのだ。(一部抜粋)
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受賞の言葉

書くことが大好きで、大好きなことをして世界の方々に読まれ、認めていただけたのは大きな喜び です。主人公を12、13歳に設定し、子どもと大人の間の年齢で揺れ動く少女が、たった一つ持つ魔法で空を飛んでいくのが『魔女の宅急便』。(書きながら)自分も飛べるんじゃないかと思った。戦争についてはずっと書かなくてはと思っていたが、後追いの平和論や偏った主義主張ではなく、10歳で経験した少女の私の目を通し、そのまなざしから離れることなく書いてみようと。やっと書けたのが『トンネルの森 1945』でした。物語は最後終戦で終わっている。少女がどうやって戦後を暮らしたか、続きの物語を書いてみたら(その)落差が際立って面白くなるんじゃないかと思っています。

■角野栄子(かどの・えいこ)

1935年東京深川生まれ。83歳。児童文学作家。『魔女の宅急便』『ナーダという名の少女』など、数多くの作品を生み出してきた。『魔女の宅急便』は数々のメディアに描かれ、『トンネルの森 1945』は著者の戦争体験を元に描かれ、評価が高い。サンケイ児童出版文化賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞など受賞多数。紫綬褒章に続き、2014年旭日小綬章受賞。著作は400点近くあり、今も精力的に執筆活動を続けている。

角野栄子さん(『魔女の宅急便』ほか)、児童文学のノーベル賞「国際アンデルセン賞」作家賞受賞!!"

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