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特集

知れば知るほどに引き込まれる妖しきものたちの饗宴「妖怪本5選」

日本各地に、「妖怪」や「化け物」の伝承があります。人をからかう天邪鬼あまのじゃく、布が宙を舞う一反木綿。海に現れるのが海坊主なら、河には河童、山には天狗、山姥やまうば山彦やまびこ。人をだます狐や狸に、恐ろしい化け猫のたぐい。一つ目小僧や雪女。その一つ一つにエピソードやキャラクターの細かい設定があって、知れば知るほどに奥が深く、引き込まれてしまう、妖しきものたちの魅力。

今回ご紹介するのは、妖怪や化け物にまつわる怪談集や小説、解説本や事典など、読む人を「魑魅魍魎ちみもうりょう」の世界へといざなう5つのおすすめ作品です。

妖怪探しはクセになる。おすすめの「妖怪本5選」

東亮太『夜行奇談』(KADOKAWA刊)



得体の知れぬ51の怪異譚。妖しむも良し、“解く”も良し――。

怪談実話×妖怪画――かつてない融合で生まれた、二度読み必至のシン・百鬼夜行!

新婚夫婦が引っ越したマンションに、持ち主不明のライターが転がっていた。翌日も、色違いのライターが落ちている。夜中、異音に気づいた夫婦が見たものとは?(「ライター」)
犬が引きずる白いモノ。沼に誘われる少年。頬かむりで踊る白い集団。ロッカーに貼られた女のシール。紅蓮のハト。屋根裏のドールハウス。欠けてゆく地蔵――。
怪しい出来事に遭遇すると、昔から人は「解釈」を試みてきた。幽霊・狐狸・妖怪を想像して「正体」にしようとした。「解釈」や「正体」をすべて削ぎ落して生まれたものが「怪談」なら、そこに「得体」を添えると……。
著者が何年もかけて蒐集した「得体の知れない話」と「得体」を収録。

すべてのお化け好きに贈る、企みに満ちた実話系怪談集。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322302001499/

京極夏彦『遠巷説百物語』(角川文庫刊)



江戸末期の遠野で、化け物退治が開幕! 第56回吉川英治文学賞受賞作

【第56回吉川英治文学賞受賞作】
『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞――本作でシリーズ三冠!

「遠野は化け物が集まんだ。咄だって、なんぼでも来る」

盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。
郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎は言い知れぬ不安を感じる。
ある日、世事に通じる乙蔵から奇異な話を聞かされた。
菓子司山田屋から出て行った座敷童衆、夕暮れ時に現れる目鼻のない花嫁姿の女、そして他所から流れて迷家に棲みついた仲蔵という男。
祥五郎のもとに舞い込む街談巷説、その真偽は――。

ハナシは、やがて物語になる。どんどはれ。
〈巷説百物語〉シリーズの集大成!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322207000254/

松村進吉『丹吉』(KADOKAWA刊)



現代に蘇った卑俗な化け狸が、この世の不平と悪を斬る!? 令和版狸合戦!

「語られなければ信じる者も減り、信じられていなければ存在もできない」
かつて赤殿中と呼ばれた化け狸・丹吉は、エッチな悪事によって徳島市方上町にある弁天山の卑猥な形の岩に封じられた。暇をもてあます丹吉は、弁天山に通い詰める松浦とち子を通じて現代社会の見地を得る。ある日、神々の会合で馬鹿にされたプチ弁天は、悔しさを晴らすために丹吉の肉体を復活させ、神使〈候補〉として妖怪退治を命じた。だがこの時代にアクティブな活動をする妖怪はいない……。ひとまず受肉時に破けてしまった殿中を縫ってもらうため、とち子のもとに向かった丹吉とお目付け役の蛇はSOS を察知。セクハラ男からとち子を救うべく田舎道を疾走する。丹吉は無事に神使になれるのか、はたまた岩に逆戻りか――。怪談実話のトップランナーが満を持して放つ、冒険活劇!
人間とは、神とは、妖怪とは、信仰とは――。
真心と下心が錯綜する性悪狸の愉悦と煩悩!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000660/

京極夏彦『文庫版 妖怪の宴 妖怪の匣』(角川文庫刊)



化け物、お化け、幽霊と “妖怪”は何が違うの?

無駄なようで大事なモノ。
日本文化に欠かせない、不思議な存在のすべて。
<巻末収録 妖怪年表 最新版>

世に溢れ、いまも増殖を続けている“妖怪”。
日本人が幼いころから親しみ、時代とともに新しい枠組みを獲得し続けているこの不思議な存在は、どのように人々の心に育まれ、進化してきたのだろうか。
伝統文化、アニミズムから、玩具、特撮、オカルト、UMAに至るまで、さまざまな例を引きながら、その真相に迫る。
“妖怪”が世の中で繰り広げている「宴」を愉しみ、意外と開けにくい“妖怪”の「匣」の蓋を少しだけ開けてみる、妖怪好き必読書。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000402/

編著:村上健司、画:水木しげる『改訂・携帯版 日本妖怪大事典』(角川文庫刊)



妖怪を知らずして、日本の伝統文化は語れない!

古から現代まで、全国津々浦々に跳梁跋扈し、語り継がれてきた妖怪たちを、この一冊に収めた“究極の妖怪事典”。総項目数1602、水木しげるの妖怪画を357点収録。待望のハンディ版の登場!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/321412000143/

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