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「帝都つくもがたり」シリーズ

第4回角川文庫キャラクター小説大賞〈読者賞〉受賞作! 怖がり文士とS系新聞記者——凸凹コンビの怪異譚!

舞台は昭和初期の帝都・東京。酒浸りで怖がりの文士・大久保のもとへ、腐れ縁の記者・関が訪ねてくる。大久保の借金の肩代わりに、怪談を集める協力をしろというのだ。嫌々ながら大久保(と関)は、日常の中に潜む怪異に遭遇する羽目に。「赤ん坊」の幽霊に脅かされる女学校の教師・松代は、とうとう入院にまで追いやられる。様子を窺う少女・透子の存在に気づいた関は、二人のただならぬ関係に感づき……(「壱話 赤子をよばう」より)ほか、全10編を収録。身近な怪異を小気味よく描きながら、徐々に浮き彫りになっていく大久保と関の過去からも目が離せない。

登場人物紹介

  • 大久保 純 (おおくぼ・じゅん)

    酒浸りで怖がりの三文文士。中学生の頃から、目立ちたくもないのに図体が大きく難儀している。文筆の道を志していたものの、大学では父の意向に従い、経済学部に所属していた。腐れ縁の関との出会いは、今から六年ほど前。

  • 関 信二(せき・しんじ)

    現在は三流新聞社に勤める記者。情が薄そうなあっさりとした顔立ち、細い目に眼鏡。押しが強く、大久保に言わせると「人でなし」。大久保とは大学で出会い、人手不足の大学新聞作りに誘ったのを機に付き合いが始まる。

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