

金田一耕助の愛用品をグッズ化!
“推理の旅“にぴったり「山高帽」と「バゲージタグ」
伯備線の清――駅でおりて、ぶらぶらと川――村のほうへ歩いて来るひとりの青年があった。見たところ二十五、六、中肉中背――というよりはいくらか小柄な青年で、飛白の対の羽織と着物、それに縞の細い袴をはいているが、羽織も着物もしわだらけだし、袴は襞もわからぬほどたるんでいるし、紺足袋は爪が出そうになっているし、下駄はちびているし、帽子は形がくずれているし……つまり、その年頃の青年としては、おそろしく風采を構わぬ人物なのである。色は白いほうだが、容貌は取り立ててというほどの事はない。
(『本陣殺人事件』より)
誰もが知っている『本陣殺人事件』の金田一耕助登場シーンです。
冴えない見た目といったらファンのみなさんに怒られるかもしれませんが、どこにでもいそうな青年、でも、いざ事件に直面すると、もじゃもじゃ頭を掻き掻き、思索に思索を重ねて事件を真摯に解決する、それが金田一耕助ではないでしょうか。映画化やドラマ化も多数、日本国内のみならず、いまでは海外翻訳版も発売され、世界に誇る日本の名探偵です。金田一耕助といえば、その姿かたち、ファッションを思い浮かべる人も多いでしょう。現実に、岡山県倉敷市は「金田一耕助が生まれた町」として、「1000人の金田一耕助」というイベントを年1回秋に実施しており、参加者が思い思いに金田一耕助の姿になって練り歩くそうです。「金田一耕助になりたい!」そう思ったときに身に付けられるグッズを作れないか、そう考えたのが今回の「金田一耕助のお釜帽」と「金田一耕助のバゲージタグ」の企画につながりました。共通ロゴは本をかたどり、中には横溝正史の名を「日本推理小説の王(The King of Japanese Murder mystery)」と冠しています。あなたも金田一耕助となり、推理の旅に出てみませんか?
原作に登場する“金田一の山高帽”をシックに再現
山高帽
金田一耕助は椅子からとびあがった。そして宿のどてらをよれよれの羽織袴に着かえると、くちゃくちゃに型のくずれたお釜帽を、蓬髪の上にたたきつけ、大急ぎで宿の玄関からとび出した。
(『犬神家の一族』より)
金田一耕助の帽子といえば「お釜帽」というのは、原作ファンならば誰もが知っていることでしょう。でも、お釜帽って、どんな帽子? と思うと、現代に生きる我々のなかにはちょっとピンとこない、という方も多いのではないでしょうか。
小説では「くちゃくちゃに型のくずれたお釜帽」と書かれていることが多いのですが、金田一耕助の帽子と聞いて「チューリップハット」を思い浮かべる方も多いのでは?ですが、原作で金田一耕助が被っているのは、お釜帽と呼ばれます。
今回はお釜帽として代表的な形状である山高帽を公式グッズとして発売することにしました。
新品の山高帽はぱりっとしていて、くちゃくちゃに形を崩すのは困難です。
耕助さんったら、どうしてそんなにくちゃくちゃにしていたんでしょうかね?
金田一耕助のように愛用したら、あなたにお届けする山高帽もいつかくちゃくちゃにできるかもしれません。
金田一耕助の真似をしてこの帽子を被り、よれよれの着物を着崩すもよし、
まずはおしゃれにかぶってもよし、これを被って旅に出れば推理が必要な場面に遭遇するかも? な逸品です。
素材には高級ウール100%を使用。
内部にはグッズ共通のマークを入れ、リボンも黒で統一し、シックな印象にして老若男女問わずどんな服装にも合わせられるデザインにしました。
推理のたびに欠かせないバゲージタグは、本革を使って上品な色味に ぜひお気に入りの文庫本を入れた鞄につけて
バゲージタグ
「一時間ほどすると、ぼくの名をいってたずねてくるひとがあるから、そうしたらすぐこの部屋へ通してください。ぼくの名前? 金田一耕助」 金田一耕助はそれからひとふろあびて、部屋へもどってくると、何やらむつかしい顔をして、スーツケースのなかから、一冊の本と一通の手紙を取り出した。
(『犬神家の一族』より)
事件にかかわる先に金田一耕助が出かけていくとき、手にしているのはスーツケース。
『犬神家の一族』では、那須湖畔にある那須ホテルに金田一耕助は宿泊。スーツケースには『犬神佐兵衛伝』と若林豊一郎と名乗る人物からの手紙が入っていました。
横溝正史ファンならば、手に小型のスーツケースを持って金田一耕助風に旅に出るだろうと考え、スーツケースに付けたいバゲージタグを作りました。
素材は牛の本革を贅沢に使い、シルバーの箔でグッズ共通のマークを入れ、どんなバッグにも合うようなデザインにしています。グレーともブラックともつかない、シックで味のある色にもご注目ください。
バゲージタグ以外にも、定期券をいれたり社員証を入れたりする使い方も?
いつも手元に置いていただき、いつでも横溝正史を感じることができるアイテムです。
お気に入りの文庫本が入ったスーツケースにこのバゲージタグを付ければ、さあ、推理の旅の始まりです。
※画像はイメージです。
予約期間:2023年2月13日(月)10:00~3月5日(日)23:59
お届け予定日:2023年5月下旬より順次発送いたします。