「窓がない部屋のミス・マーシュ 占いユニットで謎解きを」シリーズ
凸凹占いユニットが、あなたの悩みに秘められた謎を解決します。 可笑しくて時にほろりと泣ける、優しい占いミステリ!! 第2回角川文庫キャラクター小説大賞 《優秀賞》受賞作。
タロット占い師・美月(29)は、カネなし、男なし、才能なしの崖っぷち人生。“前向きな解釈で人を応援する占い”を信条にしてきたが上手くいかず、占い師を廃業して田舎の秋田に帰ろうかと考えていた。そんな時、二子玉川の路上で具合が悪そうな少女・愛莉(えり)を助ける。シルバーグレイの髪に青白く細い身体。はかなげな印象とは裏腹に、愛莉は占いの鑑定時に得た僅かな情報から、論理的な推理を披露して女性の恋愛相談を解決に導いた。
美月は、彼女が高級マンションに住む孤独な引きこもり少女で、リビングの大窓のシャッターを閉じたまま殺伐とした生活を送っていると知る。なぜ学校に行かないのか? 両親はどうしたのか? 決して開けようとしない大窓には、どんな秘密があるのか――? 愛莉を放っておけなくなってしまったおせっかいな美月は、家政婦として同居を申し出る。さらに占いユニット“ミス・マーシュ”を結成し、愛莉の推理力と美月の占いのパフォーマンスを活かして人々の悩み相談に乗ることになって……!?
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柏木美月(かしわぎ・みつき)
カネなし、男なし、才能なしのアラサー路上タロット占い師。おせっかいで世話焼きな性格。愛莉宅で住み込み家政婦をすることに。占いユニット“ミス・マーシュ”のパフォーマンス担当。
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柏木愛莉(かしわぎ・えり)
なぜか窓をシャッターで塞いだ部屋に一人で暮らす引きこもりの少女。“ミス・マーシュ”の知識・推理担当。美月と同じ名字だが特に親戚というわけではない。