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綾野:修一さんの原作で主演を務めさせていただき、とても光栄です。

吉田:とんでもない!

綾野:自分の代表作としてひとつ刻まれました。修一さんの作品に登場する人間は繊細。修一さんの生み出したキャラクターを3人生きてみて、どこか3人とも共通したものがあった感覚もあるんです。「怒り」での直人が何か事件を起こして、豪士のようになっていた可能性もあっただろうし。そういう感覚が強くて、やはり修一さんが生み出したと実感しますね。

吉田:僕自身は、3人がリンクしているとは全く思っていなかった。でもこうやって綾野くんという一人の役者の同じ肉体で演じてもらうと、どこかでつながっているかもしれないなっていう発見がありました。

綾野:完成した映画は、自分が思っていた以上に愛おしい作品になっていました。台本より先に原作本は手にしていて、現場にも持って行ってはいたんです。僕にとってはお守りみたいな感じで。豪士の人生を生きて、良くも悪くも呑み込まれて自分がコントロールできなくなってしまったときに、この本の修一さんの主観を読めば冷静になれるのではないかという安定剤として持っていました。

書籍

『犯罪小説集』

吉田 修一

定価 691円(本体640円+税)

発売日:2018年11月22日

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